LINEでアプリ開発を始めよう。「LIFF」を初心者向けに解説
カスタマーサービスの一環として、メンバーズカードやクーポン、お得情報などを配信できる自社アプリを開発する企業が増えています。自社アプリはマーケティングDXを加速させるためにも有効です。
しかし、開発費用や宣伝コストのほか、ユーザーにアプリをダウンロードしてもらう必要があるなど、さまざまな課題があります。
そこで今回は、それらの課題が解決できるサービス「LIFF」について、概要やメリット、活用方法をご紹介します。
LIFFはLINEが提供する開発者向けサービス
LIFFとは、LINEが提供する「ユーザーのアカウント情報が取得できるウェブページを開発するサービス」です。
LINE上でウェブページやアプリを開発することで、ユーザーがLINE上でアプリを起動した際、LINEに登録されているアカウント情報が企業のサーバーを通してデータベースに登録されます。
- LINE上でウェブページやアプリを開発
- ユーザーがLINE上でアプリを起動
- LINEに登録されている情報が企業のデータベースに登録
ユーザーのアカウント情報が取得できるのは上記の手順で、企業のデータベースとユーザーのアカウント情報が紐づけられるためです。
LIFF最大のメリットは、アプリ開発のハードルの低さ
LIFFでアプリを開発すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。大きく分けると3つのメリットが挙げられるので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
LIFFのメリット① ネイティブアプリのような機能を低コストで実装できる
LIFFを利用すると、LINEのトークルーム上でウェブページやアプリを開くことができ、ネイティブアプリのようにサービスを完結できます。
ユーザーにとっても、わざわざネイティブアプリをダウンロードして登録したり、ウェブページをブラウザで開くといった手間が省けるでしょう。
またネイティブアプリの場合、OSごとにアプリを開発する必要があるため、開発費用もかかります。しかし、LIFFはLINEのトークルーム上で操作をするため、OSごとに開発する必要がなく、開発費用も1/2に抑えることができます。
LIFFのメリット② 顧客情報の連携が簡単に
LINE上でウェブページやアプリを起動することができれば、顧客情報の連携が簡単になります。
例えば、LINEのユーザーアカウントとフォームの入力内容や、ユーザーIDの情報を紐づけることができます。ウェブページやアプリの操作をLINE上で行っていることになるため、LINEアカウントを取得することができるのです。
また、紐づけた内容をもとにパーソナライズされた情報を配信することができるため、ユーザーが欲しい情報を配信できます。
LIFFのメリット③ 外部ブラウザでもLIFFが利用できる
2019年10月のアップデート後からは、外部ブラウザでもLIFFが利用できるようになりました。
これまではLINE上のみの利用で、外部ブラウザで利用することはできませんでした。しかし、一般(外部)のブラウザでも利用できるようになったことで、ネイティブアプリを開発するのに比べ、さらに費用対効果が高くなりました。
ご紹介したようにLIFFを利用するメリットはたくさんありますが、最大のメリットは「アプリ開発のハードルが低い」ことといえるでしょう。
【LIFFの活用方法】顕在・潜在顧客層へのアプローチに最適
LIFFを上手に活用している企業はたくさんあります。
しかし、顧客層のフェーズによっておすすめの活用法が異なってくるため、顕在顧客層なのか潜在顧客層なのかを見分けて使い分けることが重要になります。
LIFFの活用法① モバイルオーダー
モバイルオーダーはLINE上で注文を行い、事前決済まですることで、待ち時間なく商品を受け取ることができます。
企業側のアプリにLINEのIDが取得され、LINE Payアカウントと連携されるため、ユーザーは商品を選び、購入ボタンをタップするだけで決済が完了します。
「飲食店で並ばずに購入したい」といった顕在顧客をターゲットにしたサービスです。企業側はレジや注文対応にかかる人件費を削減できるメリットもあります。
LIFFの活用法② モバイル会員証
モバイル会員証は、LIFFを通して取得したLINE IDと、企業が管理している顧客情報データベースを紐づけます。紐づけた情報をモバイル会員証に活用しています。
一昔前までは紙の会員証が主流でしたが、ここ数年はモバイル会員証を導入する企業が増えてきました。紙の会員証はユーザーが忘れて来店することもありますが、モバイル会員証にすることで持参し忘れることもなくなります。そのため、モバイル会員証の方が正確な顧客の行動データを取得することができるようになります。
LIFFの活用法③ アンケートフォーム
LINE公式アカウントを友達追加したユーザーに対して、LIFFで作成したアンケートフォームを提示し、入力してもらうことができます。アンケートフォームで入力された情報とユーザーのLINE IDが紐づけられるため、その後の情報配信をよりパーソナライズさせることができます。
アンケートフォームの内容にもよりますが、そのユーザーが持つ課題に対する的確なアドバイスができる仕組みが作れれば、ユーザーをファン化することも可能です。情報収集をしている段階の潜在層向けサービスといえるでしょう。
まとめ
LINEが提供している開発者向けサービス「LIFF」の概要やメリット、活用法をご紹介しました。
マーケティングDXが加速する中で、より集客を高めるには他社との差別化が重要です。LIFFを利用することで、ユーザーにメリットのあるサービスを提供したり、低コストでアプリを開発することが可能です。
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