Googleディスプレイ広告(GDN)完全ガイド|設定、ターゲティング、運用のコツまで徹底解説!
Google検索時やGmail、YouTubeなど、さまざまな媒体で配信されている「Googleディスプレイ広告(GDN)」は、自由に設定できる機能が多く、届けたいターゲットに的確に配信できる優秀な広告です。
本記事では、Googleディスプレイ広告の特徴を知りたいマーケティング担当者の方に向けて、どこよりも詳しく解説します。
この記事を読んで分かる内容
・Googleディスプレイ広告の特徴
・Googleディスプレイ広告の種類
・Googleディスプレイ広告の入稿規定
・Googleディスプレイ広告で成果を出すためのポイント
・Googleディスプレイ広告の設定方法
Googleディスプレイ広告(GDN)とは?
Googleディスプレイ広告は、Googleディスプレイネットワーク(GDN)とも呼ばれており、GoogleのサービスであるGmailや、Googleと提携しているサイト、YouTubeなどの広告枠に対して配信できます。
掲載媒体によって、テキストのみや画像のみの選択ができるなど、配信設定もさまざまです。ちなみに、Google広告にはGoogleディスプレイ広告の他に、Google検索広告、Google動画広告の2つがあります。
たとえば、YouTubeのトップページや、再生中の横にある動画一覧などにも広告が配信されます。
1.GDNの掲載場所は?
Googleディスプレイ広告は、Google検索で表示された記事やブログの記事内にあるディスプレイ広告枠に掲載されます。
上記の画像の左のように、バナーとテキストで表示されるのがGoogleディスプレイ広告です。
Googleディスプレイ広告とは、Googleディスプレイネットワーク(GDN)とも言われ、Googleと連携しているニュースサイト、ブログ、Gmail、YouTubeなど200万以上のさまざまなWebサイトに広告を表示することができる広告手法です。世界中のインターネットユーザーの90%にリーチできるとされています。
2.ユーザーへのアプローチは?
Googleディスプレイ広告は、ユーザーがYouTubeやGmailなど、なにかコンテンツを視聴しているときに広告配信されます。つまり、ユーザーが受動的な状態のときに広告を目にします。
Google検索広告は、ユーザーが商品やサービスを求めている検索をしている時に、適切な検索広告(ユーザーの求める訴求)を充ててコンバージョンに結びつけることができます。
商品を検索していない時でも、ユーザーのニーズは変わらず存在します。検索行動を取っていないユーザーに対して、ディスプレイ広告を充てることで、「これ買うの忘れてた」などの潜在的なニーズを呼び起こすことが可能です。
ディスプレイ広告からそのままコンバージョンに直結する場合や、そのあと検索行動に繋がり、検索広告からコンバージョンに繋がるといったことができます。
GDNとYDAの違いは?
GDN | YDA | |
配信面 | ライブドアブログ・食べログ・ピクシブ・YouTubeなど | Yahoo!ニュース・Yahoo!オークション・Yahoo! JAPANのコンテンツなど |
Googleディスプレイ広告(GDN)と似た広告に、Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)があります。これらを比較すると、主に配信面とターゲティング面の2点で違いがあります。それぞれ説明していきます。
1.配信面の違い
Googleディスプレイ広告の配信先は有名な媒体だと食べログやYouTube、教えてgooなどがあります。
一方でYahoo!ディスプレイ広告の主な配信先として、Yahoo!ニュースやYahoo!オークションなど、Yahoo!関連の媒体がメインとなります。
このように、Googleディスプレイ広告とYahoo!ディスプレイ広告では、配信先が全く異なります。
2.ターゲティング面の違い
ターゲティング面でもGoogleディスプレイ広告とYahoo!ディスプレイ広告では違いがあります。
Yahoo!ディスプレイ広告は、特定のキーワードを検索したユーザーのみに広告を配信できるサーチターゲティング機能が搭載されていますが、Googleディスプレイ広告にはその機能はありません。
※Googleファインド広告では近い機能が使えます。
また、Googleディスプレイ広告とYahoo!ディスプレイ広告では、それぞれ独自のターゲティング機能を持っています。
そのため広告を配信したいターゲット設定がGoogleディスプレイ広告とYahoo!ディスプレイ広告で同じだったとしても、まったく同じユーザーに配信されるわけではありません。
GDN、ファインド広告のカスタムセグメント(サーチターゲティングの類似機能)、サーチターゲティングとして機能するのはファインドのみです。
ターゲットとするユーザーが Google 検索で使用している語句を入力してみてください。
Google サービスで配信されているキャンペーンでのみ、指定した語句とその類似語句を検索したユーザーに広告が表示されるようになります。その他のキャンペーンでは、インタレスト カテゴリや購入意向として使用されます。
Googleディスプレイ広告(GDN)の種類
Googleディスプレイ広告には、配信する場所やどのような層に届けたいのかなど、狙ったターゲットに届くようにさまざまな設定ができます。
各種基本的な設定を理解しておくことで、Googleディスプレイ広告効果を最大限引き出すことができます。簡単に解説していきます。
配信場所のターゲティング
Googleディスプレイ広告を配信する場所について、自分で指定するかGoogle側が自動で設定するかを決められます。
自分で指定する機能を「手動プレースメント」
最低限の情報を入力すればGoogle側で勝手に設定してくれる機能を「自動プレースメント」といいます。
以下で詳しく解説します。
手動プレースメント
手動プレースメントは、Googleディスプレイ広告を配信したい場所について、URL単位で指定ができます。
指定したURLのみに広告を配信することで、確実に狙ったサイトに広告を流せるため、届けたい人に広告を届けられます。
その反面、指定したサイト以外には広告が配信されないため、広告配信の総量が減り、閲覧してくれる人が減ってしまいます。
そのため、まずは自動で配信して、後ほど広告配信が不要だと思われるサイトを外していくのが良いでしょう。
商材に合ったサイトを指定すると、コンバージョン率を上げることができます。
自動プレースメント
自動プレースメントは指定したURLに広告を配信するのではなく、広告配信したい「トピック」や「キーワード」を入力すると、Google側が広告配信先をカスタム化して自動で配信してくれます。
キーワードやトピックは、Googleディスプレイ広告を配信したいターゲットが興味を持ちそうな、あるいは関連したものを利用すると、狙った広告効果がより発揮されます。
配信ユーザーのターゲティング
次に、配信ユーザーのターゲティング設定をしましょう。ターゲティング設定は、5つに分類されます。それぞれ詳しく説明していきます。
1.リマーケティング
リマーケティングとは、ユーザーが過去に1度閲覧や購入した商品・サービスを再び広告配信できる機能です。
ユーザーからすれば、一定の興味や関心があるため、他の種類に比べて一定以上のコンバージョン率が見込める可能性が高いのが特徴です。
ちなみに、Yahoo!広告ではこの機能のことをリターゲティングといいます。
2.類似ユーザー
類似ユーザーは、リマーケティングされたリストに基づいて、ユーザーの特性や興味のあるジャンル、分野などを分析して、似たようなアクションを起こしているユーザーに対して広告配信できる機能です。
リマーケティングされた情報をもとに類似行動を起こしているユーザーに対して広告配信されるため、エンゲージメント率は高くつきやすいのが特徴です。しかし、データの母数が少ないと、Google側が学習する精度も当然ながら低くなるため、効果が出にくいので注意が必要です。
3.カスタムアフィニティ
カスタムアフィニティとは、これまでのユーザーの閲覧サイトや購入データなどをもとに、ユーザーの興味や関心を予測し、予測したデータをもとに中長期で興味を持ってくれそうなジャンルの広告を配信してくれる機能です。
4.カスタムインテント
カスタムインテントは商品やサービスを過去に購入していたり、購入を検討しているユーザーに対してピンポイントにキーワードやURLを指定して配信できる機能です。
ユーザーからすればすでに興味関心はとても高いため、よりエンゲージメント率アップが期待できます。
5.ユーザー属性
世帯年収や家族の人数、配偶者や子どもの有無など、その属性に該当するユーザーにピンポイントで届けられる機能です。狙った属性の人に届けられるため、費用対効果が良いと言えるでしょう。
上記の様々なターゲティングを用いることで、商品を届けたいターゲットに適切に広告を届けることが可能です。
ディスプレイ広告(GDN)の画像入稿規定
これまでGoogleディスプレイ広告の説明や種類について紹介してきました。続いて、実際にGoogleディスプレイ広告を入稿する際の画像入稿規定について説明します。
実はGoogleディスプレイ広告には、入稿できる画像サイズに規定があります。
ロゴの入稿規定
・横長:512×128(4:1)以上5120KB以下/最大5個(省略可)
・横長:128×128(1:1)以上5210KB以下/最大5個(省略可)
規定の種類は複数ありますが、おすすめなのは以下のサイズです。
・160×600
・300×250
・300×300
・300×600
・728×90
・1200×628
また、Googleディスプレイ広告のフォーマットはレスポンシブディスプレイ広告がおすすめです。
レスポンシブディスプレイ広告とは、画像とテキストをかけあわせた広告で、掲載媒体によって決められた広告枠に対して広告のサイズや表示形式、フォーマットが自動調整されます。
最近では、広告効果を重視する場合、このレスポンシブ広告をメインで展開する方がとても多いです。
レスポンシブ広告であれば、1200×628、300×300サイズのバナーと、テキスト原稿を数種類入稿しておくことで、Yahoo!、Googleが配信量・効果の最適化をしてくれます。
また、入稿規定において意識するのは、バナーサイズ以外に、以下の2点です。
・ファイル形式
・ファイルサイズ
ファイル形式はipg、png、gifの3種類で、ファイルサイズは5MBまでという規定があります。
入稿時の注意点について
作成の際に、画像内の文字部分が画像全体の20%を超えないように注意してください。
20%を超えてしまうと、審査が不承認になってしまいます。
また、GIFなどのアニメーション画像は使用できません。
また、タイトルに「!」などの記号や句読点が使用不可などのルールもあるので、規則をよく確認してから入稿してみてください。
ディスプレイ広告(GDN)のターゲティングについて
Googledディスプレイ広告のターゲティングについて、利用可能なターゲティング機能は下記の2点です。
・プレースメントターゲティング
・トピックターゲティング
それぞれ簡単に説明していきます。
プレースメントターゲティング
特定の狙ったユーザーに対して広告を出したい場合には、プレースメントターゲティングを選択します。プレースメントターゲティングには、「手動プレースメント」と「自動プレースメント」の2種類があります。
手動プレースメントは、特定のWebサイトを指定し、そのサイトに広告配信する機能です。一方で自動プレースメントは、届けたいユーザーが検索しそうなキーワードや、キーワードに関連するジャンルを選択し、それに関連するWebサイトに広告配信する機能です。
プレースメントターゲティングは確実に狙ったユーザーに広告を届けられる反面、それ以外への広告機会露出が減り、全体的な配信料が下がってしまうデメリットもあります。
トピックターゲティング
トピックターゲティングとは、特定のトピックを選択すると、そのトピックならびに関連する分野へ広告を配信できる機能です。
例えば「自動車」のトピックを選択した場合、自動車に関するWebサイトへ広告配信が可能です。その他、商用自転車やバイクなど、より細かいサブトピックも設定できます。
プレースメントターゲティングは、配信面を厳選する事で狙い通りのターゲットに広告を充てることができます。そのため、少ない予算でコンバージョンを獲得できるメリットがあります。
一方で、配信面を厳選するため、配信量が少なくなってしまいます。また、指定した配信面に競合が多い場合、オークション入札単価が高くなってしまう可能性があり、その場合はかえって獲得単価が高くなってしまうリスクもあります。
ディスプレイ広告運用で成果を出すための3つのポイント
ここまでお読みいただき、Googleディスプレイ広告の運用を検討している方に向けて、実際に広告を配信する際により狙った成果を出すためのポイントについて解説します。意識すべき重要なポイントは3点です。
1.配信目的をはっきりさせる
なぜ、Googleディスプレイ広告を配信するのか、配信目的をはっきりとさせておきましょう。
当然ですが、なんとなく広告配信をしていては、狙った成果を出すのは難しいですし、広告費用も無駄になってしまいます。広告を出す目的や成果を具体的に設定してから、広告配信するようにしましょう。
2.定めたターゲットに閲覧してもらえるように戦略を練る
広告を届けたい人をターゲティングするのと同じくらい重要なのが、狙った成果を出すためにしっかりと戦略を練ることです。
広告を届けたいターゲットがどんな時間帯にWebサイトを閲覧しそうなのか、どんな位置にどんなデザイン、もしくは言葉を設定したら興味をもってもらえそうなのかなどを徹底的に考えましょう。
3.配信しながら試してみる
ターゲット設定や広告のデザインなど、事前に戦略を考えすぎて配信できない、なんてことにならないようにしましょう。
実際に広告を配信して試してみることが重要です。一定の期間が経ったら、広告配信の成果を見て、定めた目標に対してどうだったのかを考えて、微修正しながら、再度配信するといったトライ&エラーが大切です。
配信媒体を問わずクリエイティブのPDCAを回し続けることが必要です。配信している画像が、飽きられて反応が薄くならないようにするためです。
ターゲットユーザーにはどういった訴求が刺さるのかを考え、継続的な見直し、効果検証がとても重要になります。
Googleディスプレイ広告の特徴を活かして上手く活用しよう
Googleディスプレイ広告は、1度サイトを訪問したユーザーに対して再度広告を表示させるリマーケティング機能や、訪問したユーザーと似ている行動をしている類似ユーザーに広告配信できる機能など、さまざまな設定方法やターゲティング機能があります。
広告の配信場所やデザインなど、狙うユーザーに的確に配信できるように細かい設定も可能です。誰に対して、どんな場所に打ち出したいかによって、ターゲティング設定も変わってくるため、しっかりと狙いを持って配信することが、広告効果を最大限引き出すために重要だと言えます。
Googleディスプレイ広告の配信を検討している企業のマーケ担当者はもちろん、他媒体での広告配信を検討している方もぜひ、Googleディスプレイ広告の配信を検討してみてはいかがでしょうか。
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