ECサイトの基本的な6つの広告まとめ|成果を最大化する方法を解説

ECサイトの売上を伸ばすためにECサイト広告の導入は欠かせません。しかし、ひとことでECサイト広告と言っても複数の種類が存在し、特徴や予算などそれぞれバラバラです。

ですが、各ECサイト広告の特徴を理解し、自社サイトにふさわしい広告を配信することで、広告効果を最大化することできます。言い換えると、企業のマーケティング担当者にとって、各ECサイト広告の違いを把握しておくことが重要です。

そこで本記事では、各ECサイトサイト広告の種類や特徴、ECサイト広告を運用する上で抑えておくべきポイントについて紹介します。

ECサイトで広告を検討している方は必見の内容なので、ぜひ本記事を最後までお読みください。

目次

ECサイト広告は合計6種類

ECサイト広告は大きく6種類に分けられます。

1.Googleショッピング広告

Googleショッピング広告はECサイト広告の中でもよく目にする広告です。

Googleショッピング広告はGoogle検索時に表示される広告で、商品に関連するキーワードを検索した際に、それに関する広告画像が表示されます。

例えば、Googleで「カメラ」と検索すると、下記画像のような広告が表示されます。これが、いわゆるGoogleショッピング広告です。

出典:Google広告ヘルプ「ショッピング広告の構成要素

Googleショッピング広告のメリットとしては、新しいユーザーを獲得しやすいことや、ユーザーの興味を惹きやすい点です。広告商品を視覚的に強調したい場合や、購入意思の強いユーザーに対してよりアプローチしたい場合は、Googleショッピング広告をおすすめします。

2.リスティング広告

リスティング広告とは、検索結果に連動して表示される広告のことで、テキストのみの表示になります。ユーザーが特定のキーワードで検索した場合に、検索結果の上部に広告表示されるのが大きなメリットです。

また、リスティング広告はキーワードを指定して広告配信できるため、あらかじめ広告に興味がありそうなユーザーに向けて配信できます。

また、リスティング広告では、「送料無料」や「セール中」など、強調したいポイントも付け加えることができます。

3.ディスプレイ広告

ディスプレイ広告はWebサイトのコンテンツ内容に連動して表示される広告で、代表例にGDN(Googleディスプレイ広告)やYDA(Yahoo!ディスプレイ広告)があります。

出典:Google広告

上記の画像は、画像とテキストがセットになったディスプレイ広告の一種です。メリットとしては、潜在的に気になっているユーザーへ配信できるほか、一度気になったユーザーに対してリマーケティング広告の配信もできます。

しかし、広告を届けられるユーザーの範囲が広い分、オーガニック検索したときと比べてコンバージョン率は低くなります。

ディスプレイ広告は特定商品やサービスの認知を広げたい場合におすすめできる広告です。

4.SNS広告

FacebookやTwitter、InstagramなどのSNS内に配信できるSNS広告もECサイト広告の一種です。

出典:Meta「Facebook広告ガイド

上記の画像はメッセンジャーアプリ「LINE」内にあるLINE広告の一例です。SNSは世代を問わず数多くの人に利用されており、広告商品の認知拡大には最適な広告と言えます。

あらかじめ事前にユーザーが登録する際に入力した性別や年齢などの属性をもとにターゲティング設定して広告配信できるのが魅力です。

5.アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、宣伝したい商品やサービスをアフィリエイターと呼ばれる広告宣伝主に掲載してもらい、商品やサービスの成約に至った場合に成果報酬としてお金をもらう仕組みの広告です。

他の広告と違い、コンバージョンが発生した場合のみ、決められた報酬を支払うため、費用対効果が明確なのがメリットです。

一方で、場合によっては自社の想定と違う形で商品やサービスを宣伝される可能性もあるのがデメリットです。

6.メールマガジン広告

メールマガジン広告は、多数の購読者を抱えているメール内に広告配信できる広告です。

メールマガジン広告のメリットは、事前にどのユーザーに対して広告配信できるかのリストを準備しなくていい点です。

すでに配信予定のメールに対してそのまま広告を配信できるため、即効性が高く準備の手間が省ける一方、広告配信媒体が少ないのがデメリットです。

各ECサイト広告を特徴によって上手く使い分けることで、購入を促すことができます。ターゲット層には大きく分けて、顕在層・準顕在層・潜在層の3層です。

それぞれの層は商品に対する理解度や認知度が異なるため、適切な訴求方法が必要です。このように、ECサイト広告をターゲット層に合わせて使い分けることで、購買意欲をより明確に促すことができます。

ECサイト広告の予算をかける上での4つのポイント

ここまでECサイトで使える各広告の特徴を紹介してきましたが、広告の予算はそれぞれ異なります。また、取り扱う商材やサービスの種類や価格、広告配信の目的によっても予算は変動します。

ここでは、ECサイト広告の予算をかける上での4つのポイントを紹介します。

1.目標に基づく配分

まず、広告キャンペーンの目標に合わせて予算を配分しましょう。例えば、売上の増加を主要目標とする場合、売上をもたらす可能性の高い広告チャネルに多くの予算を割り当てることが重要です。

2.ターゲットオーディエンスの考慮

各広告プラットフォームは異なるターゲットオーディエンスにリーチします。ターゲットオーディエンスに合致する広告チャネルに優先的に予算を割り当てましょう。例えば、若年層に焦点を当てるなら、TwitterやInstagramなどのSNS広告が有効かもしれません。

3.広告チャネルの特性を理解

各広告チャネルには異なる特性があります。例えば、商標キーワードにおけるリスティング広告は積極的な購買意欲を持つユーザーにアプローチできる一方、現状の検索ボリュームには限りがあります。そのため、かけられる広告予算は限られています。これらの特性を把握し、広告予算を適切に分配しましょう。

4.競合分析

競合他社の広告配信を調査し、競合状況に応じて予算を調整することも大切です。競合の広告配信が多く見られる場合、予算を増やして競争力を維持する必要がある場合もあります。

広告予算の配分は戦略的なプロセスであり、ビジネスの成功に大きく影響します。上記の要因を総合的に考慮して、最適な予算配分を行いましょう。

ECサイト広告運用時のポイント9つ

ECサイト広告を運用するうえで抑えておくべきポイントは、大きく分けて9つあります。

1.費用対効果を意識する

ECサイト広告に限った話ではないですが、広告配信時には費用対効果を常に意識して取り組むようにしましょう。

費用対効果はROAS(Return On Advertising Spend)と呼ばれる指標を使って考えます。ROASは「広告によって得られた売上÷広告費×100」で計算できます。この方程式を活用することで、広告がどれくらい売上を計上できているかといった、費用対効果を測ることが可能です。

価格の異なる商品を複数取り扱うECサイト広告では、常にROASの数値を意識して広告配信することが大切です。

ROASを意識しながら、様々な施策を試してPDCAをしっかり回しましょう。PDCAを回すことで、売上を最大化することができます。

2.データフィードを常に更新しておく

ECサイト広告の商品詳細をまとめたデータフィードは常に最新にしておきましょう。事前に入力したデータフィードの情報をもとに、自動で広告配信されます。

そこで、例えばクリック後のリンクが切れていたり、商品やサービスの価格が広告配信時とリンク先では異なっていたりすると、ユーザーの信頼を簡単に失ってしまいます。データフィードを常に最新の情報にするためにも、定期的なデータフィードの更新が必要です。

3.広告クリエイティブにこだわる

ECサイト広告を配信する場合には、徹底的に広告クリエイティブにこだわりましょう。実際にECサイト広告のクリエイティブの質は、ユーザーが商品やサービスを購入するかどうかに大きな影響を及ぼします。

ユーザーからすると、実際に手にとって商品を見れないため、商品画像の質やデザインなどで商品のクオリティを判断します。

ユーザーに少しでもより良い印象をもっていただくためにも、広告用のクリエイティブは高画質なカメラで商品を撮影したり、別角度から商品を撮ったりなど、さまざまな工夫が必要です。

4.他のマーケティング施策とかけ合わせる

他のマーケティング施策とかけ合わせて、全体を俯瞰してECサイト広告を検討するのも、ECサイト広告では効果的です。

全体を俯瞰してみるには、ユーザーがどのような流れで商品を購入するのかを理解しておく必要があります。

ユーザーが広告を認知してから実際に購入にいたるまでには主に、下記の4ステップがあります。

1.広告を見て商品やサービスを認知
2.広告商品の検討
3.SNS等で利用イメージや詳細を確認
4.商品の購入

これらの4ステップの流れを踏まえ、どのような施策を行えばコンバージョン率の向上につながるかを考えましょう。

5.広告の雰囲気を統一する

広告の雰囲気と商品のイメージカラーを統一させるのも、広告効果を最大化するための1つの手法です。特に、ECサイト広告と、広告から遷移できるサイトのLPの雰囲気は統一させておきましょう。

ユーザーがせっかく広告から自社サイトに遷移しても、サイトイメージがあまりにも異なると、サイトの途中で離脱してしまう可能性が高くなり、結果として商品の購買やサービスの成約につながりにくくなります。

6.過剰表現をしない

広告配信時に、ユーザーに対して過度に期待を持たせるような過剰表現は避けましょう。

ユーザーの期待値が高い場合、ユーザーが商品を購入して利用する前と後のギャップが大きくなるため、場合によっては、クレームや低評価にもつながりかねません。

広告を配信する前には必ず、どこかに過剰表現がないかどうかのクリエイティブチェックをしてから配信することを心がけるようにしましょう。

7.ターゲットによって訴求ポイントを変える

顕在層、準顕在層、潜在層の各ターゲット層によって、商品の理解度が違うため、訴求ポイントを変えることが重要です。

例えば、購入により近い顕在層に対しては、検索広告などで新作や特典の訴求が有効です。一方で商品を認知していない潜在層には、商品の認知やメリットなどを訴求することで、最終的に購買へと導くことができます。

8.様々な種類のある広告から、自社に合うものを使い分ける

広告の種類はたくさんあります。ディスプレイ広告だけでも、Googleディスプレイ広告、Googleファインド広告、Yahoo!ディスプレイ広告、Teads広告など豊富にあります。それぞれの媒体の特性を見て、成果が取れるものを使い分けるのが大切です。

9.オフラインを意識する

ポストコロナの現在は、実店舗とECサイトをうまく使い分ける企業が増えています。その中でECサイトの売上をしっかり上げるためには、広告だけではなくサイト内UI・UXの改善やオンライン接客など、幅広い対策が求められます。

各ECサイト広告の特徴を理解し、上手く使い分けよう

各ECサイト広告の特徴やメリット・デメリット、広告運用時のポイントについて解説しました。ECサイト広告にはGoogleショッピング広告やリスティング広告など、タイプの異なる広告が複数種類あり、予算もバラバラです。

企業のマーケティング担当者や広告運用者は、本記事を参考にECサイト広告の違いや運用時のポイントを抑えつつ、ぜひ自社にあった広告を出稿してみてくださいね。

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