Amazon広告とは?特徴、種類、費用、始め方を徹底解説

Amazon広告は、競合商品のページにも自社広告を配信できるという、他のリスティング広告にはない強みを持っており、ターゲティング方法や広告の種類も豊富なため、購入にも繋がりやすいという利点があります。。

本記事では、Amazon広告の種類や費用、事例や運用のコツについて解説します。マーケティングの担当者や、ECサイトの運営を任される方などはチェックしてみてください。

この記事を読んでわかる内容
・Amazon広告の特徴
・Amazon広告の種類
・Amazon広告の始め方、出稿の仕方
・運用の事例、注意点

目次

Amazon広告の特徴

まずAmazon広告の特徴から解説していきます。Amazonの広告の特徴としては、大きく以下の項目があげられます。

1.Amazon内で売れる軌道に乗りやすい
2.購入されるほど、上位に表示される
3.競合のページに自社の広告を表示できる
4.広告レポートで最適化が可能

順番に細かいポイントを解説します。

1. Amazon内で売れる軌道に乗りやすい

Amazonの検索表示には、「A10」という独自のアルゴリズムが存在し、自社商品の検索数を上げるためには、これまでの「販売件数」「レビュー」「顧客対応」「CVR」「納期」の内容がそれぞれ影響します。

これから新しくAmazonに出店する場合、何も評価がない状態で始めることになるため、検索上位に上がるのは、かなり難易度が高くなってしまいます。しかし、Amazon広告を活用すれば、新規の出店の場合にもAmazon内で売れる軌道に乗りやすくなります。

現時点では「販売件数」が最も影響を受けやすく、件数を上げるためには「レビュー」と「納期」の2つが大きな役割を担います。

この2つを上げることでCVRを上げ、顧客対応で高評価のレビューをもらえます。良い評価をもらうことが軌道に乗せるためには必須なので、念頭に置いて進めましょう。

2.購入されるほど、上位に表示される

Amazonは、商品が購入されればされるほど、上位表示される仕組みになっており、一度でも人気商品に認識されると上位表示をキープできます。

購入件数に伴ってレビューが増えれば、商品がより売れるため、好循環が生まれます。

そのため、商品を販売したばかりでレビューが少ない場合はAmazon広告で購入数を増やすことで、Amazon内でも上位表示されるようになり、広告経由以外の販売件数も増えていきます。

3.競合のページに自社の広告を表示できる

Amazonではさまざまな商品を取り扱っているため、多くの競合商品がラインナップされます。

リスティング広告では、競合名での出稿がNGになりやすいですが、Amazon広告では、競合商品のページにも自社の商品を載せることができるのが大きな特徴です。他の広告にはない特徴なので、広告出稿の検討材料にしてみてください。

4.広告レポートで最適化が可能

レポート機能を活かし、広告の成果や課題、改善点を知ることができます。継続的にチェックを行って改善することで、広告の最適化が可能です。

Amazon広告の種類

ここまでAmazon広告の特徴について解説しました。次は、Amazon広告の種類について見ていきましょう。

Amazon広告には、Amazonの内部向けの広告と外部向けの広告の2種類があります。それぞれで利用できる広告は、以下の通りです。

内部広告
・スポンサープロダクト広告
・スポンサーブランド広告
・スポンサーディスプレイ広告

外部広告
・AmazonDSP
・動画広告(AmazonOTT/オンライン動画)
・音声広告(β版)
・カスタム広告ソリューション

各広告ごとに、さらにそれぞれの特徴があります。自社にマッチする広告がどれにあたるのか検討されてみてください。

まず、内部広告から解説を始めます。

スポンサープロダクト広告

(出典:amazon ads)

一般的なリスティング広告と同じく、特定のワードが検索されることで、状況に合わせて配信される広告を指します。

ユーザーが商品検索を行う場合に、検索結果ページに表示されるため、広告の印象が薄く、抵抗せずにクリックされやすいのが特徴です。

最も一般的なAmazon広告で、広告のクリエイティブはAmazonに登録している情報で自動で作成され、Amazon広告の初心者におすすめの種類です。

スポンサーブランド広告

(出典:amazon ads)

Amazonで検索した時に、検索結果の上部の目立つ部分に表示される広告のことです。商品とブランドロゴを表示できるため、ブランドの認知を上げることができます。

この広告を利用する場合は、事前にブランド登録が必要です。

クリエイティブを作成する場合にも、見出しやブランド名、ロゴを登録する必要があるので、事前の設定を忘れずに行いましょう。

スポンサーディスプレイ広告

(出典:amazon ads)

設定したターゲティングに基づき、様々な場所に商品バナーを表示できる広告を指します。

特定の商品やユーザーの興味・関心でターゲティングを行い、競合の商品詳細ページを見ているユーザーを、自社商品ページに誘導できるのが特徴です。認知を広げたい商品や売れ筋の商品に絞って、使用されます。

次に外部広告について解説します。

AmazonDSP

(出典:amazon ads)

特定の代理店のみが活用できる手法です。閲覧履歴や購買情報に基づき、Amazon内やAd Exchangeを通じて広告を配信することができます。

Amazonに訪問していないユーザーを対象にすることもできるので、入り口をより広げた状態で多くの人に届けたい場合におすすめです。

動画広告

(出典:amazon ads)

動画広告には、ストリーミングTV広告のAmazonOTTとオンライン動画広告の2種類があります。

AmazonOTTでは、PrimeVideoなどの動画サービスに広告を配信します。オンライン動画広告では、Amazon以外のサービスにも広告を配信することができます。

音声広告

(出典:amazon ads)

EchoやFire TVなどのAlexa対応デバイス、Amazon Musicの無料サービスへ広告配信をします。

カスタム広告ソリューション

(出典:amazon ads)

Amazonと協力し、独自のキャンペーンを作成できます。

Amazon広告で出来るターゲティング

Amazon広告の内部広告は、広告の種類で利用できるターゲティングが異なります。

広告の種類利用できるターゲティング
スポンサープロダクト広告・オートターゲティング・キーワードターゲティング・商品ターゲティング
スポンサーブランド広告・キーワードターゲティング・商品ターゲティング
スポンサーディスプレイ広告・商品ターゲティング・興味関心ターゲティング・リターゲティング
Amazon DSP・ライフスタイルターゲティング・ホットカスタマーマーケティング・エリアターゲティング・デモグラフィックターゲティング・アドバタイザー・オーディエンス・ニューカスタマーターゲティング・商品カテゴリ

ターゲティング方法は、以上の表のように様々な種類がありますので、順番に解説をします。

a.オートターゲティング

キーワードを指定せず、手間がほとんどかからないターゲティング方法です。

幅広いユーザーに配信でき、キーワードを新しく見つけることができます。また、想定していない層の流入を見込めるため、新規のユーザーの獲得につながる可能性もあります。

b.キーワードターゲティング

キーワードを指定して、検索結果や商品ページに広告を配信できるターゲティング方法です。

部分一致、フレーズ一致、完全一致からキーワードのマッチタイプを設定できます。スポンサーブランド広告に至っては、”絞り込み部分一致”も利用が可能です。

c.商品ターゲティング

商品カテゴリーやブランド、価格帯などで絞りこむターゲティング方法です。特定の商品に絞り込むこともできます。

スポンサープロダクト広告では、指定した商品に関連する商品に、ターゲティングを拡張できます。また、スポンサーディスプレイ広告では、広告と似た商品の詳細ページに、広告を配信することが可能です。

d.興味関心ターゲティング

Amazon内で、過去のユーザーの行動により、148の興味関心リストからユーザーの属性をターゲティングする方法です。

直近14日間でそのカテゴリーを見たユーザーに対して、広告配信ができます。

e.ライフスタイルターゲティング

閲覧や購買履歴をもとに、想定されるライフスタイルを持つカスタマーに配信できるターゲティング方法です。

子育て中のお母さんやリモートワークの若手社員、インテリア好きなどライフスタイルを絞って特定の商品を紹介できるので、ユーザーの趣味嗜好に合わせた配信ができます。

f.ホットカスタマーマーケティング

商品に対する直近の興味関心に基づいて、配信できるターゲティング方法です。

ユーザーが直近で気になっている商品のカテゴリに絞り込んで配信できるので、ピンポイントに広告を表示させることが可能です。

リアルタイムで閲覧履歴は更新されているため、新しいオーディエンスデータが常に提供されます。

g.エリアターゲティング

47都道府県に分けて配信ができるターゲティング方法です。

自社の商品を都市部や郊外の地域など、地域を絞ることでより土地に根差した配信をすることができます。

i.オーディエンスターゲティング

Amazon DSP内で発行できるトラッキングタグをサイトに埋め込み、サイトにアクセスしたユーザーに広告配信するターゲティング方法です。

顧客データを自社で保有していれば、アップロードしてオーディエンスリストを作成し、配信することができます。

j.ニューカスタマーターゲティング

90日以内にAmazonで初めて購入したカスタマーに配信できるターゲティング方法です。初めて購入し、他の商品を購入したくなるユーザーに対して配信をすることができます。

k.アドバタイザーターゲティング

Amazonが保有している匿名の会員リストと自社で保有している顧客のリストを照合させ、配信できるターゲティング方法です。

自社の顧客とAmazon会員のデータが一致したユーザーに広告を配信できます。

l.商品カテゴリ

検索結果ページあるいは商品詳細の指定カテゴリに配信できる、Amazon特有のターゲティング方法です。

最低出稿金額が50〜150万円の費用がかかるため、開始までのハードルが高い方法です。

Amazon広告の費用

Amazon広告の料金の仕組み

Amazon広告の料金は、広告がクリックされた場合に課金されるクリック課金型です。

クリック単価×クリック数」で計算され、狙いたいキーワードとユーザーのクリック数で決定します。

最高出稿金額は設定がなく、自由に1日の予算やクリック単価の上限を設定することができます。

Amazon広告の費用相場

Amazon広告にかかる費用は、予算に応じて異なります。費用相場は以下の通りです。

広告の種類費用相場
スポンサープロダクト広告・1クリックあたり5-10円・1日当たり1000円~
スポンサーブランド広告・1クリックあたり5-10円・1日当たり1000円~
スポンサーディスプレイ広告・1クリックあたり5-10円・1日当たり1000円~
AmazonDSP広告・1クリックあたり5-10円・1日当たり1000円~

Amazon広告の始め方・出し方

Amazon出品アカウントの登録を行ってください

まず出品アカウントの登録を行います。登録の申請をして、Amazonの出店、出品の手続きを進めてください。

出品には下記が必要となりますので、事前にご準備ください。

・行政機関発行の顔写真付きの身分証明書(例:パスポートや運転免許証等)
・過去180日以内に発行された取引明細書(例:ガス・電気・水道料金等の請求書)
・ビジネス用のEメールアドレスまたは既存のAmazonアカウント
・電話番号
・有効なクレジットカード
・銀行口座番号(Amazonから売上金を受け取る口座)

出品用のAmazonアカウントをお持ちでない方は、下記の「さっそく始める」ボタンをクリックし、下記ガイドラインに沿って出品用アカウントを作成してください。

出品用アカウントの作成はこちらから

Amazonアカウントを作成をクリックし、必要項目をご入力ください。

Eメールアドレス宛に確認コードが届きますので、ご入力ください。

登記簿謄本をご用意の上、必要項目をご入力ください。

※確認のための電話番号は、登記されているものではなく、現在ご利用されている個人の電話番号で構いません。連絡のとれる電話番号をご入力ください。

※主担当者には本人確認される方と同一の担当者名をご入力ください。

出品者情報の必要項目をご選択およびご入力ください。

※国籍をご選択いただくと、身分の証明項目が表示されます。
※身分の証明はパスポートまたは運転免許証をご選択ください。
※国民IDに記載されている名前はご選択いただいた身分証明書に記載されている名前をご記載ください。日本語のみ利用可能です。

クレジットカード情報をご入力ください。

※ご登録いただいたクレジットカードから月額登録料のお支払いをいただきます。
※月額登録料を上回る売上が計上された場合、支払いから相殺されます。
※Amazon出品用アカウントに登録すると、アカウントの関連付けが自動的に作成され、オーストラリア、日本、シンガポール、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、北米、ヨーロッパのストアで出品できるようになります。1つのストアで出品する場合は、そのストアの手数料のみが請求されます。登録後、セラーセントラルのセルフサービスツールを使用して、アカウントを解約したり小口出品に切り替えたりすることができます。

ストア情報の必要項目をご選択およびご入力ください。

本人確認書類のアップロードをしてください。

全てアップロードが完了しましたら、送信を押してお手続き完了となります。審査の結果につきましては、Eメールにて3営業日ほどでご連絡いたします。

広告タブから出稿したい広告の種類を選び、詳細を設定してください。

出店と出品の準備が整ったら、出品者が利用できる設定画面のセラーセントラルに移ります。広告タブから出稿したい広告の種類を選び、詳細を設定してください。

注意点としては、利用する広告で作成方法が異なることです。スポンサーブランド広告やスポンサーディスプレイ広告を出稿する場合には、Amazonブランド広告を併せて登録する必要があります。

設定する際のポイントとしては、広告を出稿する予定の商品について、詳細ページに詳しく内容を記載することなどが挙げられます。

広告費の予算を設定し、配信を行いましょう。

広告の作成が終わった後、広告費の予算を設定し、配信します。

利用する広告の種類によって予算の設定方法が違うので、設定方法をよく確認して、配信を行いましょう。

Amazon広告利用時の注意点

ここまでAmazon広告のメリットや使い方について解説をしました。その一方で広告を利用する上で注意点があります。

利用広告によって、出稿時の条件が違います。スポンサー広告の出稿をするためには、大口出品で登録する必要があります。

以下の商品は広告で出せない商品です。

・アダルト商品
・中古品や再生品
・銃刀類やタバコ類などの危険物
・医薬品や医療機器
・Amazonの利用規約で禁止されている商品

広告を出している商品が品切れになっている場合、大きな機会損失を被ります。在庫切れはSEOの観点でもよくありません。費用対効果を高めるためにも、在庫状況は常に把握しておきましょう。

Amazon広告を運用してわかったこと
リスティング広告の一般ワードで単品売り切り商品を配信すると、商品の値段より広告費の方が高くついてしまう傾向にあります。

一方でamazon広告の場合、一般ワードでも購買意欲が高い層に配信できるため、売り切り型でも利益が出せます。

まとめ

Amazon広告は、様々な種類が存在します。出稿できる場所や広告の特性が違うため、商品に合わせて適切な広告を選ぶことが重要です。

上手く運用することができれば、出品したばかりの商品でも上位表示されるため、認知を向上させることも可能です。

様々な配信を試す中で、売上に繋がる方法を探してみましょう。

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