この記事の結論

ChatGPT広告は、ChatGPTの回答の下に表示される運用型広告です。日本でも出稿できます。ただし、単価の相場はまだ定まっていません。公開されている実配信データも、設定次第で大きく開きます。この記事では、出稿すべき企業と見送るべき企業の線引き、費用と入札の考え方、成果の測り方を解説します。

※2026年8月時点の公開情報と、当社の配信経験にもとづいています。

ChatGPT広告とは

ChatGPTに質問すると、回答が返ってきます。その下に「スポンサード」(スマートフォン版では「広告」)と書かれた広告枠が出る。これがChatGPT広告です。

検索広告とは、買い方も効き方も違います。

キーワードで買うのではない

検索広告は「ホテル 沖縄」のようなキーワードを買います。ChatGPT広告にキーワードはありません。代わりに「コンテキストヒント」を設定します。

コンテキストヒントは、自社の商材が関連しそうな会話を文章で書くものです。「夏休みに家族で沖縄旅行を計画していて、子連れでも過ごしやすいホテルを探している」といった具合に、ユーザーの状況ごと記述します。完全一致キーワードではないため、書いた通りの会話に必ず出るわけではなく、どの会話に出すかはOpenAI側が判断します。

広告費で回答は動かせない

「広告を出せばChatGPTが自社を推薦してくれる」と考える方がいますが、それはできません。広告は回答を生成するモデルとは別のシステムで配信されており、広告主が回答内容を変えることはできません。広告が表示されても、OpenAIがその商材を推奨していることにはなりません。

回答の中で自社に言及してもらうのは、広告とは別の施策です。後半で扱います。

【2026年8月時点】ChatGPT広告の仕様

ChatGPT広告はまだベータ段階です。OpenAIは2026年2月から4月のパイロットを経てセルフサーブ提供に拡大しましたが、配信システムも広告フォーマットも計測方法も、今後変わり続けると公表しています。現時点の仕様は次のとおりです。

広告が出るのは無料版とGoプランだけ

Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduのユーザーには広告が表示されません。18歳未満と判定されたアカウントにも出ません。

一時チャットや、健康・メンタルヘルス・政治といったデリケートな話題の近くにも表示されません。ChatGPT Atlasブラウザも、テスト期間中は表示されない扱いです。無料版のユーザーは、機能が一部制限される代わりに広告を消せます。

届く相手はかなり限定されており、この点が出稿判断の分かれ目になります。

出稿できる国と、絞り込める範囲

セルフサーブのAds Managerは、現在、日本、米国、英国、韓国をはじめ、欧州・中東・アジアなど60カ国以上で使えます(2026年10月時点)。2026年8月時点では9カ国でしたが、8月18日に欧州31カ国への拡大が発表されるなど、対象国は短い間隔で増えています。最新の対象国はOpenAIのヘルプ「Ads Manager Availability」で確認してください。

ターゲティングは国単位が基本です。州・都市・郵便番号といった細かい地域指定に対応しているのは米国のみで、日本で商圏を絞った配信はまだできません。配信面はiOSアプリ、Androidアプリ、Webから指定できます。

課金はCPM・CPC・oCPCの3方式

リーチを目的にするとCPM、クリックを目的にするとCPCです。3つ目のoCPCはコンバージョン最適化型のCPCで、課金はクリックごとに発生しますが、指定したコンバージョンにつながりやすいクリックを狙って配信が最適化されます。

上限入札額は広告グループ単位で設定します。

オークションは第二価格方式です。入札額の高さだけで決まるのではなく、コンテキストヒント、ランディングページ、広告文の関連性も評価されます。

「1日の予算」はその日の上限ではない

ここは間違えやすい部分です。

1日の予算として設定した金額は、7日間の1日平均額を指します。1日1万円と設定した場合、ある日は2万円使われることがあります。上限は設定額の2倍です。ただし7日間の合計は7万円を超えません。

日次で見ていると使いすぎに見えます。7日単位で管理してください。

出稿までの流れ

アカウント作成、本人確認、支払い方法の登録、キャンペーン作成、広告審査という順に進みます。請求は後払いです。

このうちアカウント作成とランディングページの準備は、広告担当者だけでは完結しません。後半の「出稿前に社内で確認すべきこと」で扱います。

ChatGPT広告を出すべき企業、様子見でよい企業

まず確認すべきは、自社の商材が出稿の対象になるかどうかです。

OpenAIが当初の注力分野として挙げているのは、家庭用品・日用品、地域サービス、旅行・娯楽、デジタル製品・教育といったコンシューマ向けのカテゴリです。対象は順次拡大しており、ポリシーも数か月単位で更新されています。

相性がいいのは「相談される」商材

注力カテゴリに入る商材のうち、特に向いているのは3つの条件を満たすものです。ユーザーがChatGPTに相談しそうで、買う前に比較検討があり、無料版・Goプランのユーザー層と顧客層が重なっていること。

旅行の行き先選び、家電の買い替え、地域の業者探し、オンライン講座選び。こうした「まず人に相談したくなる」領域は、会話のなかに広告が入る余地があります。反対に、指名検索でそのまま買われる商材では利点が出にくくなります。

BtoBは見送りが妥当

「AIに相談する人はニーズが具体的だから、BtoBでも刺さる」という見方があります。当社は現時点では見送りを勧めます。

理由はシンプルで、届かないからです。広告が出るのは無料版とGoプランだけ。BusinessやEnterpriseといった法人プランには表示されません。業務でChatGPTを使う企業の多くは法人契約を結んでいるため、そもそも広告が届きません。

個人の無料アカウントで仕事の調べ物をするケースはあります。OpenAI自身、広告が出る会話の例として業務ソフトの調査を挙げています。

ただし、実際に配信したBtoB企業の報告は厳しい内容です。SE Rankingは自社のSaaSで9.7万インプレッション・1,263クリックを獲得しながら、サインアップがほぼ発生せず配信を停止しました。同社は理由を、理想的な顧客像に近い人ほど有料プランを使っており、広告が表示されない層だからだと説明しています。

例外は、個人が無料アカウントで試すような低単価のツール類です。HubSpotやZapierといったPLG型のサービスは、実際にChatGPT上での出稿が確認されています。一方、エンタープライズ向けの商材は届きません。

制限がある業種、訴求の仕方で変わる業種

金融・保険・医療は、日本では現時点で原則として出稿できません。米国では承認済みの広告主に限り個別審査で認められていますが、米国外は原則禁止とされています。対象は順次拡大する方針のため、出稿を検討する場合は最新のポリシーを確認してください。

なお、金融商品そのものを訴求しないツール(家計簿アプリ、金融教育コンテンツなど)や、医療的な効果を謳わないウェルネス商材(フィットネス器具、ウェアラブルデバイスなど)は、この制限の外で扱われます。

不動産・人材は、何を訴求するかで変わります。個別の物件や求人の広告は出せませんが、それらを掲載するプラットフォーム自体の広告は認められています。条件は、広告文もランディングページも特定の物件・求人に触れないこと。「この物件を見に来てください」は出せず、「物件探しならこのサイト」なら出せる、という区分です。

一方、成人向けコンテンツ、アルコール、たばこ、偽造品、ギャンブル、政治的な内容、娯楽用ドラッグ、詐欺、根拠のない健康訴求は禁止されています。自社が該当するかはOpenAIの広告ポリシーで確認できます。

判断の整理

自社の状況から、該当する行を探してください。

自社の状況

現時点の判断

コンシューマ向けで、注力カテゴリに該当する

検討する

BtoB商材である

見送る。デジタル製品・教育に該当する場合のみ個別確認

金融・保険・医療である

見送る。日本では現時点で原則禁止

不動産・人材である

サービス全体の訴求なら検討する

該当するが、テスト予算を確保できない

見送る。判断に足るデータが集まらない

既存媒体の運用体制が固まっていない

見送る。新媒体より既存の改善が先

下の2行は、条件を満たしていても勧めないケースです。

ChatGPT広告の費用と入札の考え方

費用の相場は、まだ定まっていない

出稿できると判断できたら、次は費用です。ところがChatGPT広告には、予算を組むときの基準になる相場がまだありません。

出典

平均CPC

上限CPCの設定

株式会社Shinker

79円

100円で開始し、途中で10円まで引き下げ

株式会社オプト(野嶋友博氏)

86〜119円

100〜200円

プライムナンバーズ

143円

クリック最適化97円/リーチ最適化244円

デジタルアスリート

約435円

500円

80〜150円台に集まっているように見えますが、相場と呼ぶのは早い。どの数字も、広告主が置いた上限CPCに引きずられているからです。435円は上限500円を設定した結果ですし、79円は上限を10円まで下げた期間を含む平均値です。市場の落札価格ではなく、各社が設定した上限の分布を見ているようなものです。

いずれも1社が短期間に実施した検証で、業種も配信時期も違います。OpenAI自身、業種やキャンペーンを横断したベンチマークはまだないと認めています。参考値として、OpenAIはCPCキャンペーンの上限入札額を3〜5ドル(約470〜790円)から始めることを推奨しています。

なお、既存の検索広告の予算を削る根拠は今のところありません。ChatGPT広告が届く無料版・Goプランの層は、調べ物を検索エンジンではなくChatGPTで済ませていることがあり、検索広告では接触できていなかった相手です。同じ需要を取り合うより、届かなかった層への追加投資と考えるほうが実態に近いです。

上限入札額を下げても、そのぶん安くならない

株式会社オプトの野嶋氏の検証では、上限CPCを200円に設定したときの実CPCは119円、上限100円のときは86円でした。第二価格オークションなので、落札額は自分の上限ではなく次点の入札で決まります。上限を半分にしても、実CPCが半分になるわけではありません。

CPCが下がった主因は、入札設定ではなくCTRの上昇でした。同じ期間にCTRは0.88%から1.69%へほぼ倍増しています。コンテキストヒントは変えていないのに、日を追ってCTRが上がった。配信する会話の選び方が学習で改善されている、と解釈されています。株式会社Shinkerの検証でも、上限を100円から10円まで下げて配信が止まらず、平均CPCは79円まで下がりました。低い上限でも成立するオークションが存在します。

実務上、上限入札額を細かく動かしても効果は限定的です。そして、初日のCPCで判断してはいけない。学習が進むと数字が変わります。管理画面に表示される入札推奨値も、コンテキストヒントの内容と関係ない一律の閾値で、参考になりません。

ただし、これは競争が薄い現在の日本市場での話です。米国では、推奨どおり3ドルで入札して配信がまったく発生せず、12ドルまで引き上げてようやく始まった事例が報告されています。広告主が増えれば単価は上がります。持ち帰るべきは今の数字ではなく、判断の枠組みのほうです。

テスト予算は、CPCで判断できる額を置く

相場がない状態でCVから判断しようとすると、必要な予算が読めません。最初の判断はCPCとCTRだけで行い、採算の判断は次の段階に回します。

必要なのは判断に足るクリック数です。当社では300クリックを目安にしています。単価は上振れ側で見積もり、7日間で13万円前後(日予算1.8万円程度)を確保しておけば、CPCがどちらに振れても判断できます。この金額は相場ではなく、上振れ側の保険額です。7日という期間は、予算が7日間の平均で管理される仕様から来ています。

CPCが許容範囲に収まったら、自社の実CPCと許容CPAから予算を組み直します。コンバージョンが計測できていれば、oCPCへの切り替えも選択肢に入ります。

現時点のChatGPT広告は、主力媒体の代わりにはなりません。主力の一角に据えるのではなく、検証枠として予算を持ち続ける位置づけが実態に合っています。

ChatGPT広告の効果をどう測るか

既存の計測環境にそのまま乗せると、ChatGPT広告の成果は実際より小さく見えます。

この章の要点

・コンバージョンの反映は24〜48時間遅れ、推定値も混ざる。その前提で社内報告する
・opprefが消える実装だと、コンバージョンが計測できない
・GA4と数字が合わないのは正常。合わせようとしない

実装をご自身で行わない場合は、この章を情報システム部門と共有するチェックリストとして使い、次章へ進んでいただいて構いません。

管理画面の数字には注意点が3つある

管理画面ではインプレッション、クリック、費用、CTR、平均CPC、平均CPM、コンバージョンを確認でき、CSVエクスポートもできます。ただしコンバージョン数の読み方に癖があります。

反映が24〜48時間遅れる

配信初日にコンバージョンが0でも、それは結果ではありません。単に反映されていないだけです。日次で成果を判断する運用は成り立ちません。

推定値が混ざっている

紐付けできなかったコンバージョンを、OpenAIが観測データから推定して合計に加える場合があります。管理画面の数字は実測値だけではない、という前提で社内報告してください。

ビュースルーは別枠

広告を見てから1日以内のコンバージョンは、VTA (1d)という指標に計上されます。管理画面では任意で追加する列で、初期状態では表示されません。メインのコンバージョン数には含まれず、CPAにも入札にも影響しないため、成果の判断に使う数字とは分けて扱ってください。

実装で見落としやすいポイント

コンバージョン測定は、ブラウザ側のPixelとサーバー側のConversions APIの2つです。両方使うのが推奨で、同じイベントIDを送れば重複はカウントされません。Google Tag Manager経由で設置する場合はカスタムHTMLタグを使います。アプリのインストールや起動のイベントはPixelが対応しておらず、Conversions API経由になります。

事故が起きやすいのは2箇所です。

1つは oppref の消失です。クリックとコンバージョンの紐付けには、ランディングページのURL末尾に付く oppref という値を使います。リダイレクトやページ遷移でこれが消えると、コンバージョンが計上されません。リダイレクトを挟んでいるサイトは事前に確認してください。

もう1つはイベント名の不一致です。キャンペーンに設定したコンバージョンイベントと、実際に送っているイベント名が完全一致していないと0件のままになります。カスタムイベントは表示名が合っていても不十分です。設定を直しても、それまでに発生した分が戻る保証はありません。

GA4と数字は合わない。合わせようとしない

Ads ManagerとGA4の数字が違うのは、この媒体では正常な状態です。帰属の方法、計測期間、タイムゾーン、同意設定、推定値の有無と、ずれる要因がいくつもあります。

実務では、ランディングページURLにUTMパラメータと動的URLパラメータを付けてGA4側で流入を識別できるようにしたうえで、両者を一致させようとせず、どちらで何を見るかを先に決めておきます。これを決めずに始めると、数字が合わない理由の調査に時間を取られます。

検討期間の長い商材は、計測期間の設定で結果が変わる

クリックからコンバージョンまでを何日分カウントするかは、アカウント側で設定します(アトリビューションウィンドウ)。相談から購入まで数週間かかる商材では、この期間が短いとコンバージョンが計上されません。ラストクリックで評価すると、この媒体は構造的に過小評価されます。

計測期間を自社の検討期間に合わせたうえで、問い合わせフォームに認知経路の設問を置き、CRM側でChatGPT広告経由の見込み客を受注まで追跡する。計測ツールの数字だけで判断できる媒体ではありません。

継続か撤退かの判断基準

業界平均がなく、前章で見たとおり他社のCPCも設定次第で79円から435円まで開きます。続けるか止めるかは、自社のなかで基準を作って判断するしかありません。

見る指標を段階で変え、最低7日は結論を出さない

段階

見る指標

判断すること

配信の成立

インプレッション、クリック

そもそも配信されているか

費用効率

平均CPC、CTR

単価が許容範囲か。訴求が反応を得ているか

成果

コンバージョン、CPA

採算に乗るか

最初からCPAを見ると、データが足りないまま「効果がない」と結論づけてしまいます。順番に見てください。

配信開始から数日の数字も判断材料になりません。審査通過から配信が立ち上がるまで時間がかかり、コンバージョンの反映は前章のとおり24〜48時間遅れ、予算は7日平均で管理されるため配信量も日々上下します。加えてCPCは学習の進行とともに下がります。予算の消化サイクルが1周するまでは、結論を出さないでください。

止めどきの見極め方

次のいずれかに当てはまるなら、いったん止める判断が合理的です。

  • 入札とコンテキストヒントを調整しても、配信量が増えない

  • CPCが許容範囲を大きく超えたまま下がらない

  • クリックは取れているが、ランディングページ以降で進まない

3つ目は、媒体ではなくランディングページを疑ってください。ただし「会話の続き」のようなページに作り替えるのが正解とは限りません。野嶋氏の検証では、会話の文脈を引き継いだLPより通常のLPのほうがCVRが高い結果でした(4.68%対2.91%)。ユーザーはAIとの会話で説明を聞き終えており、LPでは結論を求めているという考察です。CV母数は18件と3件で断定はできませんが、通説とは逆の実測です。既存のLPをベースに検証するのが妥当でしょう。

止めるときは、停止操作の反映に時間がかかる点にご注意ください。停止後も最大24時間広告が表示される場合があり、その間の費用は請求されます。

撤退しても、どんな会話の文脈で自社の商材が関連づけられるかという知見と、Pixel・GA4の計測環境は残ります。再開時の立ち上げは初回よりずっと速い。仕様が変わり続ける媒体なので、一度で結論を出さず、期間をおいて再評価する前提で臨むほうが現実的です。

出稿前に社内で確認すべきこと

ChatGPT広告には、広告担当者だけでは進められない部分があります。出稿を決めてから慌てないよう、先に洗い出しておきます。

アカウントは自社で開設する

Google広告のMCCやMeta Business Managerにあたる、代理店が事業主のアカウントをまとめて管理する仕組みは、現時点では公式に用意されていません。OpenAIは、代理店がクライアントに代わってアカウントを開設することも認めない方針を示しています。

代理店に運用を依頼する場合も、まず自社でアカウントを開設し、そこに代理店のメンバーを招待する流れになります。権限は管理者、メンバー、閲覧者から選びます。

実務上は、初期設定の期間だけ代理店側に管理者権限を付与し、設定が完了したら権限を下げる運用が現実的です。

なお、ChatGPTの法人プランを契約していても、広告の権限は別です。既存のワークスペースの権限は引き継がれません。

開設時に登録する国・通貨・タイムゾーンは、あとから変更できません。間違えるとアカウントを作り直すことになるので、登録前に確認してください。

情報システム部門への依頼が要る

ランディングページに、OpenAIのクローラーがアクセスできる状態にしておく必要があります。OpenAIは広告のリンク先が安全かどうかを検証するためにクロールしており、ブロックされていると審査を通れません。

許可するのはOAI-AdsBotで、OAI-SearchBotも併せて推奨されています。ブロックが起きやすいのは、robots.txt、CloudflareやAkamaiなどのボット対策、CAPTCHAやJavaScriptチャレンジの3箇所です。robots.txtで許可がなければクロールは即座に停止し、ボット対策は正規のクローラーを誤って弾いて403を返すことがあります。書き方の例は公式ヘルプにあります。

リンク先の形式にも制約があります。アプリストアへのリンクやディープリンク、ログインが必要なページは審査を通れない場合があります。アプリを訴求する場合も、誰でも見られるWebページを遷移先にしてください。

顧客リストを使うなら法務確認を

自社の顧客リストを使ったターゲティングに対応しています。利用目的や第三者提供の扱い、プライバシーポリシーの記載が個人情報保護法に沿っているかを法務部門と確認してください。代理店に委託する場合は、生データを渡さず自社側でハッシュ化してからアップロードするのが安全です。

コンバージョン計測にも、フォームの入力値から顧客情報を検出して照合する自動詳細マッチングがあります。ブラウザ上でハッシュ化されるため未加工のデータは送られませんが、有効化するかは社内方針を確認したうえで判断してください。

ChatGPT上の露出は、広告を買うだけではない

ここまで広告の話をしてきましたが、ChatGPT上で自社に触れてもらう方法はもう1つあります。回答そのものに載ることです。

同じ「ChatGPTでの露出」でも、性質はまったく違います。


ChatGPT広告

回答内での言及(LLMO/AIO)

露出の得方

広告費を払って枠を買う

自社の情報がAIに引用される状態をつくる

出るまでの時間

審査を通れば数日

数か月単位

コントロール

予算と設定で調整できる

直接は動かせない

費用

出稿費が継続的にかかる

制作・改修の費用が先行する

止めたとき

露出も止まる

しばらく残る

どちらが優れているという話ではなく、時間軸が違います。

検証を急ぐなら広告から

先に手をつけるべきは広告です。出稿から1〜2週間で、自社の商材がどんな会話の文脈でクリックされるかが数字で見えます。回答内での言及を狙う取り組みは、成果が出るまで数か月かかります。

しかも広告で得た知見はそのまま次に使えます。ユーザーがどんな言葉で相談しているかは、回答に載ることを狙うときの材料になります。広告で会話の実態をつかみながら、中長期の仕込みを並行して進める順序が現実的です。

回答内での言及を狙う施策については、LLMO/AIO対策で詳しく解説しています。

まとめ

ChatGPT広告は、注力カテゴリが限られ、相場もまだ定まっていない段階の媒体です。すべての企業がいま動くべきものではありません。

一方、コンシューマ向けで相談されやすい商材なら、検証を始める価値はあります。競合が少ないうちに、自社の商材がどんな会話の文脈で求められているかを把握できるからです。

判断の順序は次のとおりです。

  1. 自社の商材が出稿の対象になるかを確認する

  2. 既存媒体の成果を落とさない範囲でテスト予算を確保する

  3. 計測を実装してから配信を始め、最低7日はCPCとCTRで判断する

  4. 単価が許容範囲なら、CVで採算を判断する段階に進む

つまずきやすいのは計測の設計と社内調整です。特に計測は、配信後に直しても過去のデータが戻りません。

ご相談を承っています

株式会社SORAMICHIでは、リスティング広告・SNS広告の運用に加えて、ChatGPT広告の配信支援を行っています。GA4やGTMの実装支援も含め、計測設計から対応できる体制を整えています。

「自社の商材が対象になるか知りたい」「テスト予算の組み方を相談したい」といった段階でも構いません。まずはお気軽にご相談ください。

まずは30分。オンラインでお気軽にご相談ください。

ChatGPT広告に関するQ&A

Q会話の内容は広告主に渡りますか?
A
渡りません。
広告主が管理画面で確認できるのは、インプレッションやクリックといった集計済みの配信結果だけです。個々のユーザーがどんな相談をしたかを見ることはできません。
Q有料プランのユーザーには本当に表示されないのですか?
A
されません。
Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduのアカウントには広告が出ない仕様です。ターゲットが有料プランに偏っている商材ほど、リーチできる母数は小さくなります。
Q既存の広告代理店に運用を任せられますか?
A
任せられます。
ただしアカウントの開設だけは自社で行い、そこに代理店のメンバーを招待する手順になります。Google広告のMCCのように、代理店がまとめて開設・管理する仕組みが現時点ではないためです。
Q審査に落ちるのはどんな場合ですか?
A
大きく2つあります。
1つは、広告ポリシーで禁止されている内容にあたる場合です。成人向け、アルコール、たばこ、ギャンブル、政治的な内容などが該当します。金融・保険・医療も、日本では現時点で原則として出稿できません。
もう1つは、リンク先をOpenAIのクローラーが確認できない場合です。robots.txtでブロックされている、ボット対策で弾かれている、ログインが必要なページになっている。こうしたケースでは、内容に問題がなくても審査を通れません。
Q最低いくらから出稿できますか?
A
1日の予算には国別の最低額が設定されており、日本は2,500円です。
この金額を下回る設定はできません。
ただし最低額で始めても、判断に足るデータは集まりません。当社では一次判断に必要なクリック数を300と置いており、そこから逆算すると7日間で13万円前後(日予算1.8万円程度)です。この規模を確保しておくと、単価がどちらに振れても評価できます。

出典・参考資料