アクセス解析とは?分析方法からおすすめツールまで徹底解説

売上を上げるために、必要な情報を分析して集めるアクセス解析は、目的を明確にして行うことが重要です。

本記事では、アクセス解析を始めたばかりで不安を抱いている企業のマーケティング担当者に向けて、アクセス解析の分析方法やポイント、おすすめツールまでを徹底解説します。

自社サイトのコンバージョンを効果的に上げるためにも、最後までご覧ください。

目次

アクセス解析とは

そもそもアクセス解析とは、ユーザーの行動や特性を分析し、ホームページのコンバージョンを増加させたり、来訪者の増加を目指すことを言います。

ユーザーの行動のデータに基づき、ビジネスの意思決定が当たり前の現代では、アクセス解析は必要不可欠です。

なぜアクセス解析が重要なのか?

ではなぜアクセス解析が重要なのでしょうか?その理由は、サイトが改善することで売上の増加やコンバージョン率を上げることに繋がるからです。

サイトの来訪者が、実際どこで離脱をしているのかポイントを把握できるので、仮説と検証を繰り返すことで、コンバージョン数を上げることができます。

分析・モニタリング方法

分析とモニタリング方法には、どのようなものがあるのでしょうか。

大きく分けると、以下の3つがあります。

1.定点観測
2.課題探索
3.行動理解

順番に解説していきます。

1.定点観測

1つ目の方法は、定点観測です。GoogleアナリティクスやTableauのアナリティクスのツールを使用して、数字を把握することを指します。

結果の数字は、

MAU(Monthly Active User):ソーシャルメディアやWebサイトで1ヶ月にどれくらいのアクティブユーザーが利用したかを表す指標

DAU(Daily Active User):Webサイトやアプリで、特定の1日に1回以上利用や活動があったユーザーの数を表す指標

上記に加えてページのアクセス数のことを指し、この数字を追うことで施策に対する顧客の反応を見ることが可能です。

2.課題探索

次に課題探索です。ユーザーの行動における要因を分析する方法を指します。

例として、ユーザーがCVまで辿りつかなかった場合に、なぜ途中で離脱をしてしまったのか?マーケティングファネルにおいて特定の課題を分析することが重要です。

問題の原因を把握し、次の改善に活かすことができるので、CVRを上げることも可能です。

3.行動理解

最後に行動理解です。ユーザーの行動を細かくデータにして分析することを指します。

・どのような行動を取る人が購入まで至るのか
・どのような行動を取る人が継続して利用してくれるのか
・どのような行動を取る人が離脱するのか

これらをデータを見ながら、理解を深めましょう。

顧客の行動理解は、売上アップに直結するので、特に重要です。

アクセス解析の指標

アクセス解析には、注目すべき指標が6つあります。

1.アクセス数
2.ページビュー数
3.滞在時間
4.離脱率
5.コンバージョン率
6.直帰率

順番に解説します。

1.アクセス数

アクセス数は、さらに以下に分類されます。

セッション数

ユーザーがサイトを訪れた回数を指します。ユーザーがサイトを訪問し離脱するまでに、どれだけ他のページに飛んでも、セッション数は1とカウントされます。

ユーザー数

サイトを訪問したユーザーの数のことを指します。ユニークユーザー数(UU数)とも呼ばれ、重複の場合は除きます。

ユーザーがとあるコスメブランドのサイトを朝昼晩と1回ずつ訪問した場合、セッション数は3になりますが、ユーザー数は1となります。

2.ページビュー数

別名PV数とも呼ばれるもので、サイト内のページが表示された回数を指します。

ユーザーが7本の記事を読んだ場合は、7とカウントされます。

3.滞在時間

サイトを訪問したユーザーが、どのくらいサイトに滞在しているかを指す指標です。

サイトを訪問したユーザーにとってより良い情報を届け、滞在時間を伸ばすことが非常に重要です。

4.離脱率

サイトの訪問するユーザーが、どのページで離脱したのかを示す指標です。離脱率が高いということは、何か使いにくさを感じていることが考えられますので、改善を心がけましょう。

5.コンバージョン率

サイトやページを訪問したユーザーが、どれだけサイトが成果としている目的行動をしてくれたのかを測る指標のことを指します。

6.直帰率

訪問者がはじめに訪れたページだけを見て、離脱してしまうことです。

・ページに欲しい情報が見当たらない
・ページが見づらい
・次のページへの導線が不足している
・ユーザーの何かしらの目的が達成され、満足して離脱した

これらがサイトを離脱する理由として考えられます。サイトによって離脱の理由はバラバラなので、改善できる箇所を発見しましょう。

アクセス解析の手順

では、アクセス解析は実際どのようにして行えば良いのでしょうか?

1.目的を明確にした上での戦略設計
2.データ設計
3.ツールの導入
4.分析体制の構築

順番に解説します。

1.目的を明確にした上での戦略設計

まず、アクセス解析を行う目的を明確にして戦略設計を行います。

KGIを達成するための指標として、ホームページで達成すべきゴールを設定します。ゴールを決めない状態でアクセス解析を始めても、思うように進まないだけではなく結果も出ません。

目的が違えば、使うツールも変わりますので、目的を明確に定めましょう。

2.データ設計

目的を明確に定めることで、どのようなデータが必要なのかが見えてくるでしょう。

目的なくデータ収集を行っても、使用するタイミングで必要なデータが無ければ、意味がありません。

データ設計を細かく行うことができるかどうかで、結果も大きく変化します。

3.ツールの導入

データを設計した後、実際にツールを導入します。

目的に合ったツールを選ぶことで大きな効果を得ることができます。

機能やコスト、使用感などを基準に判断するのがおすすめです。

4.分析体制の構築

戦略とデータの設計ができたら、アクセス解析を始めていきましょう。実際にアクセス解析を行う上で、データ分析をする体制構築をきちんと整えることが重要です。

また、スピード感も重要なポイントです。誰でもアクセス可能で、意思決定ができる環境を構築することで、分析するスピードが上がります。

しかし、時間をかけて意思決定を行っても必要となるデータや顧客のニーズは変わり続けます。いかに時間をかけずに行動まで繋げられるかも重要です。

アクセス解析のポイント

アクセス解析を行う上で、ポイントもあります。

1.過去のデータとの比較
2.外部要因の考慮
3.分析レポートの共有
4.ユーザーの立場での考察

順番に解説します。

1.過去のデータとの比較

アクセス解析のデータは、過去のデータとの比較が大切です。

Googleアナリティクスを導入することで、PV数やセッション数が分かると、つい日々の数値の増減を追ってしまう傾向にあります。

日々の数値には意味がなく、週や月単位で長期的にデータを比較することで、数値に意味を持たせることができます。

2.外部要因の考慮

サイトのデータは内部要因だけでなく、外部要因も必ず作用します。

内部要因に原因を求めすぎると、市場の大きな変化を見落とすことがあります。新型コロナウィルス時には、競合会社がテレビCMやWeb広告を開始し、自社サイトのアクセス数に影響が出るケースがありました。

アクセス解析をする際には、市場に大きな変化を及ぼす要因があるかどうかを念頭におきましょう。

3.分析レポートの共有

アクセス解析の分析レポートは、周囲に共有するのが非常に重要です。データ分析を担当する人の特徴として、サイトでの事象の原因の追及が得意な反面、改善案まで落とし込むことができないことがあります。

他の部署であるデザイナーやエンジニア・コンテンツ担当者とともにレポートを共有する場を作り、デザインやコンテンツの修正案をディスカッションするのがおすすめです。

4.ユーザーの立場での考察

アクセス解析では、ユーザーのインサイトが分析しにくいです。

ある事象について解析を行ったとしても、原因を追及するには、ユーザーのニーズの深堀が必要不可欠です。

サイトを利用するユーザーの声を聴くユーザー調査やアンケートを行い、定性的な視点でサイトを見ていきましょう。

アクセス解析のおすすめツール3選

最後に、アクセス解析のおすすめのツールを3つ紹介します。

1.Googleアナリティクス

出典:Google「マーケティング プラットフォーム

Google アナリティクスとは、Googleが無料で提供しているアクセス解析ツールを指します。

サイト全体のアクセスや流入経路。ユーザーの行動フローなど幅広いデータを収集できます。

出典:Google「マーケティング プラットフォーム

データ詳細
オーディエンス「どんな人」が「どのくらい」サイトに訪れているから
集客「どこから」サイトに訪れているか
行動「どこの」ページを見ているか
コンバーション(資料請求や申し込みなど)目標を達成できたか

計測の対象となるWebサイトをGoogleアナリティクスに登録すると、トラッキングコードが加えられます。

トラッキングコードをサイト内に埋め込めば、簡単に計測可能です。

2.Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールとは、Googleが提供する無料のアクセス解析ツールで、SEOからの流入を確認するために使用されるものを指します。

出典:Google「マーケティング プラットフォーム

用語内容
検索トラフィックGoogleの検索画面での表示回数・クリック回数・クリック率・平均順位など
検索クエリどのようなワードで検索されてサイトに流入しているか
インデックス登録状況特定のページがGoogleにインデックスさrているか
クローラー状況Googleのクローラーの回遊頻度

サーチコンソールにログインして、登録したいサイトのURLのプロパティを追加すると、HTMLのタグが発行されます。

headに貼り付けることで、計測が始まります。上記でも紹介したGoogleアナリティクスと連携もでき、アナリティクスの管理画面からパフォーマンスが確認可能です。

SEOで主に集客を行うサイトや、これからSEOを軸にしたいサイトを運営したい場合は、Googleアナリティクスとともに、Googleサーチコンソール導入がおすすめです。

3.Similarweb

SimilarWebとは、イスラエルの企業が開発した世界規模でWebサイトの分析ができる、無料のマーケティングツールを指します。競合他社のアクセス状況が把握できます。

無料と有料で使える機能に違いがあります。

無料版有料版
料金無料応相談
同時ログイン可能ユーザー数1複数ユーザー
データ期間1ヶ月前後最大36ヶ月
キーワード分析上位10件上位1000件〜
広告クリエイティブ分析1枚表示100枚〜表示
類似サイト分析不可
サイト比較機能不可
業界分析不可
サブドメイン分析不可
人気ページ分析不可
期間セグメント機能不可
国別セグメント機能不可
アプリ分析不可
データエクスポート機能不可

競合アカウントを発見することができるうえ、サイトの改善方針を明確にすることで、パフォーマンスを効率的に高めることができます。その結果、アクセス変動の要因の分析もしやすくなるというメリットがあります。

アクセス数が少ないサイトの解析には不向きなので、必要に応じて他の分析ツールと併用する必要もあります。まずは無料版で試すのがおすすめです。

最後に

現代は時代の流れも早く、トレンドも移りやすいため、ユーザーのニーズも変化しやすくなっています。

所属している部署だけで解析を行うだけではなく、他の部署と連携を取り、いろんな意見を取り入れながらスピード感を持ったアクセス解析が求められます。

いろんなツールを試しながら、売上アップを効果的に狙うことができる方法を見つけていきましょう。

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