本事例は、大手金融機関のGTM運用を支援したプロジェクトです。
統一ルールのないタグ運用によって発生した不具合を契機に、統制の効いた運用体制の再構築を目的にSORAMICHIが参画しました。関係部署・代理店を横断した一元管理体制を確立し、品質を担保しながらタグ公開数を約2.5倍に拡大。社内のデータ活用が活発になる成果につながりました。
課題
このお客様では、社内のGTM運用に統一されたルールがなく、複数の代理店がそれぞれ個別にタグを実装する状態が続いていました。その結果、タグに起因する不具合が発生し、一時的に新規タグの公開を停止する事態となりました。
背景には、いくつもの構造的な問題があ前年と比較してりました。
まず、お客様側・代理店側ともにGTMに精通した人材が少なく、設計・実装・品質管理を担える体制が整っていませんでした。加えて、金融サイトという特性上、不具合が生じた際の影響が大きく、品質担保は必須です。
一方で施策展開にはスピードも求められ、両立が難しい状況にありました。さらに、GTM運用・管理部門と申請管理部門とで目的や優先度が異なり、部門間で認識の齟齬が生じやすい構造でした。複数の関係部署・複数の代理店・複数のベンダーが関与するため、利害調整の負荷も大きくのしかかっていました。
こうした複雑な課題を社内だけで解決することは難しく、統制の効いた運用体制を再構築するためにSORAMICHIへご依頼いただきました。
ご支援内容
1. 業務フローの再構築
まず着手したのは、タグ公開を再開するための土台づくりです。
当初の業務プロセスをリスク・スケジュール・品質の3つの軸で見直し、品質を判断基準の中心に据えた業務フローへと再構築しました。あわせてタグ運用ガイドラインを整備し、誰がどの基準で承認するかを明文化しています。
2. 要件整理からタグリリースまでの一貫支援
整備したフローに沿って、データ計測の要件整理、タグテスト、開発環境の改修、数十件のタグの検品・リリースまでを一貫して担いました。
要件整理の段階から丁寧に進めることで、手戻りを抑えながら品質とスピードを両立させています。
3. 代理店へのGTM運用移行
前述の人材不足を背景に、運用の担い手を代理店側へ移行するための支援を行いました。
代理店ごとに操作範囲を限定できるGTMの「ゾーン機能」を活用し、権限と責任範囲を明確化。統制を保ったまま実装を分担できる体制を整え、リードタイムの短縮と品質向上を同時に実現しました。
成果
SORAMICHIが参画し、タグ運用ガイドラインと運用フローに基づく一元管理体制を確立した結果、前年と比較してタグ公開数は約2.5倍に増加しました。公開数を大きく伸ばしながら、タグ起因の不具合を再発させることなく運用を継続できています。
実装できる施策の本数が増えたことで、サイト上の顧客コミュニケーション施策の実行力も高まり、社内のデータ活用は参画前より大きく活発になりました。
タグ運用における統制と効率化の両立は、データ活用を推進するうえで重要な基盤となります。GTMの運用ルールや体制づくりにお悩みでしたら、ぜひSORAMICHIにご相談ください。