株式会社バイク王&カンパニー 様

勝率7割!ユニークな施策で新たな活路を切り開いたUI/UX改善・クリエイティブ制作支援事例


“バイクのことならバイク王” で馴染み深い「株式会社バイク王&カンパニー」は、バイクの購入から売却までをトータルプロデュース。

2015年に買取サービスと小売サービスのサイトを統合する目的で初のリニューアルを行った同社は、その後もデジタル戦略を強化し続け、2019年にはデジタルマーケティング専門部署を立ち上げた。さらに、2021年には小売サービスの在庫検索機能を拡充するためのフルリニューアルを実施し、Web戦略への本格的な投資を続けている。

「バイク」や「バイク買取」などで上位表示を達成した同社だが、さらなる発展のために「LP効率化」「ターゲット分析」という課題が生まれた。

そこで同社が依頼したのは、インターネット広告事業やDX推進を行うSORAMICHI(以下、ソラミチ)。

今回はソラミチの千葉、伊藤、山崎も交えて、バイク王のデジタルマーケティング専門部署責任者である大石 和生様にお話を伺った。

※以下、敬称略

目次

頭打ち感を打破したソラミチの提案

ーソラミチにご依頼頂くうえで、バイク王様が抱えていた課題を教えてください

大石 大きな課題としては、Web広告の領域における効率の悪化です。「効率の悪い領域にも手を出していかざるを得ない」といった状況ですね。中古バイクの買取や販売は、実は意外とターゲットが狭く、ロングテールがありません。

検索連動型の広告にしても、特定のキーワードに偏りがちで、ロングテールのキーワードでは検索数自体がそもそもあまり無いんですね。その中で競い合っていくとなると、費用対効果の頭打ちという効率の悪さを感じている状況でした。

具体的には「LPの効率化」と「ターゲット分析」の2点があります。特にターゲットに関しては”ライダー”というアバウトな括りではなく、ユーザーインサイト分析やニーズ分析を掘り下げ、絞り込みを行いLPの展開にも活かしていきたいというのが課題としてありました。

ー今伺った当初の課題点において、ソラミチからはどのような提案をしましたか?

千葉 まずはクリエイティブ部分での訴求を増やし、リーチできる層を増やしていこうとご提案しました。それからサイトに来訪したお客様がストレスなく無料査定できるよう、UI・UXの改善も合わせてプロジェクトのスタートに至りました。

ー当時、バイク王様側の代理店選定では、ソラミチ以外にも候補はありましたか?

大石 コンサルティングではいろいろな会社からご提案を頂きましたが、ソラミチさんを選んだのは、リクルート出身の方が主体になった会社という点が大きいです。弊社はバイク買取などの同じ業界はもちろん競合として見ていますが、実は不動産業界も、小売りや買取も含めて、意外と近い業種なんです。

また、注視している会社さんの中には、カーセンサーなどリクルート媒体もあります。このようにかなり近い業界に経験と知見を持つ方がいらっしゃるということで、ソラミチさんへの依頼は弊社上層部も含めた意向となりました。

分析できる体制を作り、クライアントと共通の課題感を持つ

ーここからは実際のプロジェクト部分についてお話を伺っていきます。ソラミチとの仕事の中で印象に残っている成功事例、施策についてお聞かせください

大石 まず大きなポイントとなったのは、UIの改善です。弊社の場合、「バイクを選んで頂く」という過程が最初にあります。その部分で今まではボタンの配置や訴求軸を中心に考えていたのですが、ソラミチさんにはUIの改善施策は成功事例として印象に残っています。

もうひとつ大きな変化となったのが、やはりディスプレイ広告からのLP改善ですね。たとえば同じバイク売却を考えている方でも、「リスティング広告経由のお客様」と「ディスプレイ広告経由のお客様」ではインサイトやモチベーションが全く違います。ライトな層が多いディスプレイ広告経由のお客様をCVに結びつけて頂くという部分で、大きく貢献して頂きました。

絶対数のボリューム自体はディスプレイ広告の方が大きく、CVRが少し上がっただけでも大きな効果を得られました。

ーUI/UXの改善施策の具体的な数値としての成果をお聞かせください

大石 CVRでいうと、おそらく110~120%程度上昇したと思います。ディスプレイ広告経由についても、訴求軸パターンを変えながら試して、大きく伸びました。

ーでは、山崎さんに。UIの改善やディスプレイ広告経由の部分でどのようなところに注力しましたか?

山崎 LPによって異なるユーザーのセグメントはデータにも顕著に表れていましたので、導線ごとのセグメントとそれに対応するユーザーシナリオをイメージしながら改善策を考えていきました。

同時に「分析できる体制作り」も強く意識していました。データを通じて、大石様と共通の課題感を持ち、会話を進めていきたいというのは、常に意識していた部分です。

ー大石さんとしては、山崎さんとの進め方をどう感じていましたか?

大石 コンサルティングをお願いしている上で一番大きな効果を感じたのは、「数字から導き出される仮説立て」です。分析ツールを使って数字を出すところまでは社内でも出来ると思いますが、出された数字から具体的な改善ポイントを見つけるまでにはなかなか至りません。

そこに他社での成功事例など、知見がある山崎さんに入って頂いたことで、最短距離で最適なLPにたどり着けることを実感しました。

ーUI/UXの改善と合わせ、速度改善にも携わらせて頂きました。「ページスピード」の課題感について教えてください。

大石 実は専門業者からサイト表示の遅さで営業アプローチを受けていたり、代理店からの指摘もありました。長く使っているLPで全面的な刷新をしていない状態でしたので、JavaScriptやタグなど古いものが残ってしまっている状態で。

「おそらく使っていないし整理しなきゃいけないな……」と思いつつも、安易に削除して動かなくなっても困るので手つかずでした。そこでソラミチさんから改めての分析と、最適化のご提案を頂きまして、今回ようやくお願いすることにしました。

ー速度改善における具体的な効果についてお聞かせください

大石 最大改善幅で150%程度向上し、直帰率が下がりました。CVに直結しているかについては正確なデータが取れていないものの、直帰率が下がったおかげで何かしらの入力画面へ進む方が増えましたので、その点でユーザビリティはかなり上がったと認識しています。

分析も含めたコンサルティングが生み出す説得力

ーいろいろな施策提案があった中で、ソラミチだからこその強みと感じた部分はありましたか?

大石 いろいろな会社から速度改善での提案を頂く中で、ソラミチさんは事前分析が非常に細かく、説得力がありました。そのため社内に伝えるときにも「ここを改善するとこれくらいは伸びる」という説明がしやすかったです。

それからソラミチさんの場合、コンサルティングの中に「分析」まで含まれているのが大きかったです。他の会社の場合は分析や改善それぞれで分かれているので、社内での決済が取りにくいんです。 

費用面での分かりやすさも大きなポイントでしたね。

発見した課題をスムーズに相談できることもありますし、他社さんでは意外とLP改善での提案が多くありません。表に出てくるCVRなどの提案はありますが、広告上の運用コントロール主体の改善提案が少ないんですね。

そこをソラミチさんは内側まで入って来てくれるので、より最終的な部分に近いところの改善をご提案いただける点が大きかったです。

ーソラミチ側として印象に残っている施策はありますか?

千葉 UI/UXやフォーム改善、それからディスプレイ改善もありましたが、ハーレーダビッドソンにターゲットを絞ったパーソナライゼーション企画(※)は、ユニークな施策だったなと思ってます。

山崎 私が印象に残っているのも、やはりハーレーダビッドソン企画ですね。これはもともと、バイク王様側として「やっていきたい」という思いが強くあったものを実現した形になり、結果もついてきました。また、ハーレーに限らず横展開するための下地作りが出来たかなと思っています。

希望を実現するお手伝いをしつつ、一緒に達成感を得られたので、一番うれしかったです。今後にもつながる可能性を秘めた施策とも感じています。

個人的なところでは、一般的なABテストは見た目を変えることが多いのですが、”機能だけ”を変えた施策になり、結果として安定的な傾向が出たんです。よくあるABテストとは異なり、見た目を何も変えない中で良い傾向が出たのは新たな発見となりました。

パーソナライゼーション企画

検索クエリに「ハーレー、Harley」を含む訪問ユーザーに対して、ランディングページのファーストビューにハーレー画像が表示されるよう施策

ー パーソナライズ施策について、バイク王様側での社内評価はいかがでしたか?

大石 ハーレーダビッドソンのようなパーソナライズ施策は、社内に向けての説明がしにくいという課題がありました。特にハーレーは高額な車両、かつ弊社が注力して買取を進めていきたいカテゴリーです。

そのカテゴリーにおいて、「コンバージョンを上げるためのパーソナライズ」として実例を提示できたのは大きかったです。

ソラミチさんからご提案頂いたツール「KARTE」についても、パーソナライズに活用していきましょうと社内に説得力を持たせる成功事例となったと思います。

ハーレーに限らず、パーソナライズの重要性と弊社のやりたいこととソラミチさんの施策がマッチして良い結果が出たことが、その先の発展性にもつながっていると感じました。

すべての施策で成果が残った

ー ソラミチの提案施策ではどれくらいの成功率がありましたか?

大石 ソラミチさんは結果が伸びなかった施策に対しても「これはダメでしたね」で終わらせず、そこから課題を見つけて逆にプラスに変えてくれることが多かったんです。

「実はここにマイナス要素があったんじゃないか」と新たな改善ポイントを見つけてくれるので、7割くらいは成功していると思っています。どの施策でも何かしら成果が残りました。

ーここからはクリエイティブについて伺っていきます。具体的にどのようなクリエイティブを作成されたのでしょうか?

大石 弊社のもっとも効果的なLPの形は、申し込みフォームだけがあるLPで、ベネフィット訴求などはあまり刺さりません。ある程度モチベーションが高い層にとって、フォーム入力などの作業をどれだけ早く終わらせられるか。ソラミチさんにはこのような点において最適化して頂きました。

一方で、申し込みまでイメージせずに来たユーザーの離脱に対するクリエイティブも重要です。その点も踏まえて、実はCVRなどの数値的には決して高くはなかったのですが、「今まで離脱していたユーザーを取っていくクリエイティブ展開」を提案して頂いて進めました。

ーでは担当した伊藤さんとして、バイク王様のクリエイティブ作成で難しかった部分や意識したポイントがあれば教えてください。

伊藤 企業としての認知度が高いため、たとえば「バイク王の名前は知ってるけどよく分かっていない」「たまたま見た口コミであまり良いイメージがない」など「ユーザーはバイク王について何らかの知識がある」という前提での課題解決となったのが特徴でした。

そのためユーザー分析に力を入れて毎月一回、ユーザーインタビューを実施し、バイク王様の認知度やバイクユーザーの傾向分析などを継続してきました。

新たな切り口を導いたソラミチのリサーチ力

ー分析するためのユーザーインタビューなどは、他の代理店さんも行っているのでしょうか?

大石 弊社が定点的に調査をしているデータをもとに分析して頂くことはありますが、ソラミチさんがしてくれたような、独自調査をするケースはほぼありません。

特殊な商材で狭いターゲットとなるため、リサーチ手法のイメージはなかなか湧かないと思います。そのためデータをお渡ししていたのですが、弊社の調査方法はインターネット上となり、対象は”ライダー”という大きなくくりです。

そうなると、マジョリティー層には有効ですが、ある程度コアな層への切り口は見えてきません。伊藤さんがやってくれた調査方法だと、たとえば本当にハーレーが好きなユーザーがどう反応しているかなどが見えましたし、すごく有効だったと感じています。

ー独自調査でのクリエイティブと、定量的なデータで作られたクリエイティブに違いを感じましたか?

大石 弊社はライト層や初心者層に対してはブランド力があります。しかし一方で、長年バイクに乗っているコアな層は、伊藤さんが言っていたように仲間内での口コミ評判に触れる機会も多いんですね。

そのため「バイク王は初心者向け」「ノーマルバイクを売るところ」という先入観を持たれる方も多くいらっしゃいます。

こうしたボリュームが少ないコアな層を狙うのは、労力もかかるのでなかなか着手できない領域ですが、やはりコアな層にも振り向いていただきたい。それにハーレー施策にも当てはまりますが、高単価なバイクや価値が高い車両など、リセールバリューがある車両が多いんですね。

だからこそ伊藤さんに分析の切り口を変えて頂いたのは、バイク王に対してマイナスな先入観を持たれている方にメリットを理解してもらうためにも大きな進歩となりました。

ー具体的にはどのような作業で、自分でデータを集めたのでしょうか?

伊藤 バイク好きな友人にインタビューしたり、20~30人くらい集めて定量的なインタビューと定性的なインタビューに分けて集めたりしました。

あとは大石さんがお話された自社調査はどちらかというと定量的だったので、資料にはない定性的な「エピソード」や「興味を持ったきっかけ」なども狙ってクリエイティブに落とし込みましたね。

ーこうしたデータは大石さんとしても新たな発見に繋がったのでしょうか?

大石 そうですね。バイクは趣味性が強いので、熱量の高いエピソードやコメントを書いて頂けるんだなと思いましたし、ユーザーインサイトの重要性も感じました。

もちろん買取ビジネスなので、ユーザーにとっては具体的な金額も気になる部分ではあるのですが、愛着を持って乗っていたバイクの扱われ方や、より趣味性が高いバイクであればちゃんと分かる人に渡るのだろうかなど、ユーザーの感情的な部分は今までの分析では出てきませんでした。

この点でも、非常に有益だったと感じています。

ー伊藤さんが作ったクリエイティブについて、数字的な成果はいかがでしたか?

大石 現在はYahoo!ディスプレイ広告(YDN)とMeta広告での展開があり、YDAの方はあまり成果が伸びない一方で、Meta広告は成果が出ています。

出す媒体に合わせてキャンペーンやターゲットを選定すると成果が出るというのが、今見えてきた段階ですね。

どちらかというとリーチを稼いでCVを獲得するのではなく、ピンポイントで狙ってCVを獲得する施策として活用方法があると感じます。

気付きが多い定例会議は、同じ目標と課題感を持てたからこそ。

ーバイク王さんとソラミチでは、定例会議が非常に盛り上がっているとお聞きしています。

大石 普通は「可能性のあるユーザーを取っていきましょう」となるんですが、ソラミチさんは逆で「なぜこのユーザーは振り向いてくれないのか」「なぜバイク王を選んでいないのか」という部分を掘り下げるんですね。そこは定例ミーティングでかなり盛り上がる部分です。

もちろん訴求が伝わっていないこともありますが、社内的なサービスやキャンペーンなどお客様に対する新しい提案が浮かんだり、営業視点でのアプローチ方法が見えたり、広告以外での気付きが多くあったんです。

ソラミチさんとの定例ミーティングは、マーケティング全般で、どうアプローチしていこうかっていうところで盛り上がることが多いと印象に残っています。

ー伊藤さんがバイク選びをしているというお話も聞きました

伊藤 バイク王さんとのお仕事が始まった2年程前は、バイクに興味はまったくありませんでした。でも一緒にいろんな施策を進めていったり、インタビューでユーザーと触れ合ったりする中で、「バイクってかっこいいな」という気持ちが強くなってきて。新しい趣味の幅を広げて頂きました!

大石  男性が9割の世界で女性ライダーは貴重ですが、女性って思い切りが良くて、店頭でもスパッと決めたり、特定のバイクに乗るために一気に大型免許を取得したり。最近は女性ライダーがすごく増えているなと感じますね。

ー伊藤さんが2年バイク王様と仕事を進める中、バイクへの見方も、バイクユーザーに対する印象も変わってきている上で、 今後の目標などがあれば聞かせてください。

伊藤 大石さんとすでにLP施策を進めていますが、女性ライダーや高級車好きのライダー、それから20代など若い層に対して、認知を含めてもっと伸ばしていきたいと考えています。

定例ミーティングも含めてですが、「バイク王のメンバーの1人」という感覚になれて、他のクライアントさんと比べても距離感が近いんです。こちらからの提案ディスカッションに対してもいろいろなアドバイスを頂いて、本当に”並走している感”があります。

大石さんは本当にコミュニケーションが取りやすくて素晴らしいクライアントさんなので、私個人としても目指したい人なんです。ソラミチのメンバーにも、大石さんの名前を出してコミュニケーション教育をすることがあるくらいです。

ー山崎さんが大石さんとお仕事をする上で印象に残っていることを教えてください。

山崎 大石様は知識に長けているので、我々と一緒に仮説立てができるのが非常にやりやすく、シナジー効果が生まれて良い結果につながったと感じています。大石様のマーケティング能力と、こちらが提供できるスキルがマッチして良い結果が出やすい環境でした。

とてもお話しやすい方ですので、定例ミーティングの時間が楽しかったですね。ちょっと面白い数字が出たときには「どんな風に盛り上がるだろう?」とワクワクしていました。そういった意味で、個人的にも楽しくビジネスをさせて頂いたと思っております。

成功した施策が7割というのも、なかなか出る結果ではありません。この点についても、同じ目標や課題感において建設的なディベートができたことが、もっとも大きな要因だと感じています。

ー最後に、大石さんから見てソラミチはどのような会社におすすめできますか?

大石 マーケティング上での分析能力が非常に高いので「分析の精度」を課題に抱えている会社なら、ソラミチさんにお願いすると気付くことが多いと思います。

また僕個人としては、コンサルティング契約をした上でアイディアを求める形がソラミチさんにはマッチすると感じています。

たとえば「クリエイティブをどうにか改善したい」とこちら側から提案するよりも、一旦ソラミチさんにフラットに分析から課題発見までをお任せする。

そういうケースに対して、ものすごいポテンシャルを発揮するのがソラミチという会社だと思っています。

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