自然言語理解AIソリューション「Alli」〜情報探索という新しい業務効率化を

顧客対応業務効率化の救世主と思われたチャットボット。しかし、2022年現在も私達が夢見た「オペレーターのように的確な返答を導き出すチャットボット」には程遠いように感じます。

DX推進に注目が集まるなか、チャットボットを導入してみたものの「入電率や問い合わせメールが一向に減らない」「問題解決率や顧客満足度が向上しない」と導入に失敗したと感じている企業も多いのではないでしょうか?

チャットボット導入に失敗した担当者も、これから導入を検討している担当者も必見。

自然言語理解AIソリューション「Alli」をご存知でしょうか?「Alli」なら理想のチャットボットを実現できるかもしれません。「Alli」の概要と導入事例についてシステムコンサルティング部 山本さんにお話をお聞きしました。

目次

自然言語理解AIソリューション「Alli」とは?

ーーまずは「Alli」について簡単に教えてください

山本:「Alli」は自然言語を理解するAIチャットボットです。ドキュメントを読み込ませるだけで意図解釈を行い、ユーザーからの質問に最適な返答を自動で抽出、返答を行います。

さらに、自動返答だけでなく、ユーザーが入力したレビュー情報やコメントを測定可能なメトリックへの自動変換、ユーザー満足度の自動解析・分類、キーワードの自動タグ付けや広告出稿内容の最適化、データベース化などが可能です。

サービス導入の容易さ・運用の容易さという点も非常に魅力的ですね。

Alliでできること一覧

これまでのチャットボットの問題点

ーー従来のチャットボットの問題点を教えてください。

山本:従来型の低コストで導入できるチャットボットは入力したデータをもとに返答を導き出す、いわゆる「ルールベース」のチャットボットです。

webページの「よくある質問」がチャット風インターフェースになったというイメージでしょうか。チャットボットと呼ぶにはあまりにもチープなものが多いのが実情です。

また、この手のタイプのチャットボットはとにかく準備が大変です。想定する質問を洗い出してシステムに入力。それに対する適切な回答も準備し、入力しなくてはなりません。

さらに、入力ワードにおける多少の”揺らぎ”は吸収し処理してくれるものの、自然会話のような臨機応変な対応は不可能なので、類似語を辞書登録する必要があり、工数もコストも嵩む傾向にありました。

本来、チャットボットには質問すると適切な回答をしてくれるオペレーターのような働きが期待されていましたが、現状はそこに遠く及びません。

ーーチャットボットをオペレーターのように利用している企業もある?

山本:多くの企業がそんなことは夢物語だと思っているのではないでしょうか?チャットボットはQ&Aの延長として割り切って使っている企業がほとんどです。作り込みを行えば高い精度で対応ができるチャットボットも一部存在します。

ただ、導入費用が高額であることやシステム構築のためにSEを常駐させるなど導入ハードルが高いという欠点があります。

そもそも、ユーザー問い合わせの50〜70%は固定化された内容なのでこれらをチャットボットに対応させるだけでも、問い合わせの一定数は処理可能です。

ですが、回答の精度を50%を90%に持っていくには100件に1件しかないような詳細な問い合わせ内容をデータとして登録する必要があるため、膨大な工数・コストが必要となり、従来のチャットボットで対応するのは現実的ではありません。

多くの企業がチャットボットではオペレーターの代わりにならず、固定化された問い合わせだけ対応させて、ピンチになったら人間が介入するという流れで利用しています。

月額数万円の導入コストで、ある程度の問い合わせが処理できるチャットボットで運用する企業と、高額な運用コストがかかるがしっかりと作り込みを行ったチャットボットで運用する企業の二極化が起きているのが現状です。

しかし、自然言語理解AIは従来のチャットボットが抱えていた問題点を解決できる可能性を秘めています。

自然言語理解AIは自社で検索エンジンを持つイメージ

ーー自然言語理解AIは理想のチャットボットを実現できる?

山本:そうですね。理想のチャットボットとして最もイメージに近いのはGoogleの検索エンジンだと思います。自分たちの手で準備せずとも、ユーザーが求める情報やユーザーの質問に対する回答を自社データから自動で評価・抽出を行い、最適な回答を導き出すという動きです。

自然言語理解AIはそれに近づいてきています。

読み込ませたドキュメントの中からAIが自動で最適な回答を導き出す。つまり、検索エンジンのように知りたいことを入力するだけで適切な回答が出せるというのが最大の特徴であり、最大の魅力です。

従来のチャットボットのようなタグ付けという作業が不要で、マニュアルなど最小限のデータをドキュメントとして自然言語理解AIに読み込ませるだけで準備完了。

ある程度のチューニングは必要ですが、従来のチャットボットと比較すると管理コストも運用コストも大幅に削減できます。

ーー検索エンジンを自社で持つイメージですか?

山本:まさにそのイメージです。今、手元にある情報をドキュメントとして読み込ませるという最小限の準備で運用できます。

ーーここまで自然言語理解AIのメリットをお話してくれましたがデメリットもありますか?

山本:自然言語理解AIは良くも悪くもAIが自動で情報を抽出して自動で返答するため、回答のコントロールが出来ないという点はデメリットと言えるかもしれません。Googleの検索結果をコントロールできないのと一緒でAlliも検索結果をコントロールするのが難しいです。

従来のルールベースで運用するチャットボットの場合、ルール上で決められた動きしか出来ないため、変な回答をしないという点においては安心感がありました。チャットボットが勝手に推測して、自社にとって都合の悪い回答をされるのを嫌がる人、嫌がる企業にとっては使い勝手が良かったのかもしれません。

しかし、チャットボットを使うユーザー側の立場で考えたとき本当に求められているチャットボットはありきたりの情報を返すだけのチャットボットでしょうか?20年以上前からあるQ&Aサービスがチャット形式になったもの、調べれば誰でもわかる”よくある質問”をチャット形式で返すだけのチャットボットを求めているはずがありません。

”気が利くチャットボット”を作るためには、ユーザーにとって必要な情報や有益な情報提供が必要である一方で、それらは企業側にとっては不利益になる情報提供であるケースも多いのではないでしょうか。

しかし、皆が思い描いた理想のチャットボットを作るためには、ユーザーにとって有益な情報提供と企業側にとって不利益な情報提供の狭間の領域にチャレンジする必要があります。自然言語理解AIにはその領域にチャレンジ出来る可能性を秘めています。

チャットボットにとどまらない「Alli」の導入事例

ーー「Alli」の導入事例について教えてください

山本:カスタマーサポートはもちろん、従業員アシスタントとして活用している事例があります。例えば「稟議申請の方法が知りたい」と検索すると該当FAQから「Alli」が自動で応答するといった使い方です。会社内で発生する問い合わせを「Alli」が返答することで社内リソースを削減するといった取り組みが行われています。

Alliの活用事例

ーーなるほど。ユーザー対応だけでなく、社内対応など幅広い活用方法がありそうですね。

山本:私はAlliの活用方法としてチャットボットはミニマムな使い方でしかなく、ナレッジベースとしての活用に可能性を感じています。例えば工場などの障害レポート。

「✕✕✕装置から濁った水が出ている」というトラブルがあったとします。過去のレポートを参考に対処しようとした場合、膨大なレポートの中から探し出す必要があります。しかし、レポートに記載されている内容が「濁った水」という表現なのか?「汚れた水」なのか?「漏水」なのか?表現方法が不明なケースが大半を占めます。

システム開発の現場でも一緒です。発生した障害レポートは自由記述のレポートになっているケースがほとんどです。

大量のドキュメントはあるけれど膨大な数の障害レポートの中からピンポイントで探し出すのは非常に難しく、グループウェアの検索は精度が低いため知りたい情報がヒットしないため、ドキュメントから検索するといった仕組みを確立するのが困難でした。

自然言語理解AIの場合、ドキュメントが膨大でも自動で抽出、返答できます。曖昧な検索ワードだったり、ワードを予想して検索するなど自由検索・フリーワード検索が可能となります。

まだまだ広がるAlliの可能性

ーーほかにもAlliを活かせる業種や活用事例があれば教えてください

山本:例えば、”物件探し”は「Alli」が活きるジャンルだと思います。住みたい場所や、希望家賃、希望設備などを自由に検索させることでユーザーの条件に近い物件が提示できます。検索エンジンでは対応出来なかった個別ニーズを「Alli」は回答出来る可能性を秘めています。

もう1つは、たくさんの商品があるECサイトなど、大量の”タグ打ち”が必要なサイトにも最適です。”タグ打ち”という作業は10年以上前からほとんど進化していません。

Alliは必要な情報をドキュメントとして読み込ませるだけでタグ検索のワンランク上、フリーワード検索が使えるようになります。

また、サイト内検索を設置しているwebサイトは基本的にすべてターゲットとなり得ます。サイト内にたくさんのコンテンツがあって、ユーザーが特定コンテンツを探すという行為が行われるのであれば、Google検索と同じような使い方が出来るのでユーザビリティ向上に役立つのではないでしょうか。

基本的にAlliが活きるシーンとして共通しているのは大量のドキュメントや難しいドキュメントを扱っているという点です。

例えば、保険の約款、行政の法令、身近なところでいえば確定申告の税務手続きや助成金申請方法なども自然言語理解AIの得意分野だと考えています。

ユーザーにとっては膨大な情報量で解読するのが難解なものほど活きてきます。情報ソリューションとして活用幅が広く、活用方法はまだまだたくさんありそうです。

API連携できるので「Slack」「ChatWork」「Googleハングアウト」「Facebookメッセンジャー」など、日常的にやり取りしているチャットをデータベースとして利用することも可能です。

今まで出来なかった”情報を探す”という業務の効率化を実現する

山本:人間が行う業務の多くは”情報を探す”ことに費やされています。問題解決の情報を探す、クライアントを納得させるための情報を探すなど、この”探す”という業務の最適化を可能とするのが自然言語理解AIだと考えています。

1人の”探す”という業務を10%効率化出来れば、会社全体では膨大な業務効率化が図れますよね?”探す”という業務の効率化って意外と盲点だったわけです。

一般的なホワイトワーカーの業務は「打ち合わせする→資料を作る」というのがメイン業務だと思います。今、コロナ渦で直接会って打ち合わせするという機会が減っています。そのため、打ち合わせのために移動するということがほぼなくなりました。

リモートワークの普及で移動という時間は短縮できたので、打ち合わせのために資料を作るという作業が業務の割合として高くなっています。

資料作成のためのインプットは、基本的にGoogleで検索しますよね?でも、実は手元のドキュメントだったり、チームのドキュメント、社内のドキュメントから情報を得たほうが役立つケースがたくさんあると思うのです。

実はこの20年間、手元のドキュメントや社内ドキュメントへのアプローチ方法はほとんど進化していません。

自分でフォルダを整理したり、インデックスページを作ったりなど自分で整理するという行為がないと、手元ドキュメント検索を効率化させることが出来ません。

特に、工場など現場作業がメインの方達は情報を整理する時間がほとんどありません。そう考えると情報整理が必要なく、ドキュメントさえあれば検索できる自然言語理解AIにはまだまだ伸びしろがあると感じています。

チャットボットとして、社内情報共有ツールとして、自然言語理解AIソリューション「Alli」は検討してみる価値があるツールの一つです。

資料請求・お問い合わせは、以下メールフォームからお寄せください。

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