USP(Unique Selling Proposition)を正しく理解しよう

顧客の価値観やニーズが多様化している昨今、自社の商品やサービスを購入してもらうためには、独自の強みを顧客に伝えることが重要です。

商品やサービスが持つ独自の強みを意味するマーケティング用語に「USP(Unique Selling Proposition)」がありますが、今回はこの「USP」の定義やつくり方を解説していきます。

目次

USPとは?

USPとは、冒頭でも触れた通り自社の商品やサービスが持つ独自の強みのことです。

ただし、単に強みを提示するだけではなく、顧客に対して、自社だけが提供できる利益である必要があります。

USPを発見しよう

顧客側からしても、たくさんの商品やサービスがある中で、しっかりとUSPが確立されていて、自分への利益が明確に分かるほうが、迷うことなくその商品やサービスを選ぶことができます。 

顧客への利益=付加価値を顧客に伝えるための定義がUSPです。

USPの基準は独自性と魅力的な提案

ビジネスのイメージ

USPの生みの親であるロッサー・リーブス氏は、USPの基準を以下のように定義しています。

広告は顧客への提案であること

提案に独自性があること

提案が強力であること

これらの基準をもとに、USPを作る時の考え方を見ていきましょう。

広告は顧客への提案であること

USPは単なる自社の強みではなく、「顧客に対して、自社だからこそ提供できる価値」である必要があります。どんな価値を提供できるのか、他社には真似できない自社ならではの価値の提案を広告で行いましょう。

提案に独自性があること

提案に独自性があることで、顧客は魅力を感じ惹きつけられます。自社でしか提供できないことは何か、まずは独自性を考えてみましょう。

提案が強力であること

USPの提案は独自性だけではなく、強力であることも大きなポイントです。同じことを伝えるとしても、提案の仕方が強力であれば顧客はより魅力を感じやすくなります。顧客の心を揺さぶる強力な提案ができると、自然と顧客の数も増えてきます。

USPを構築する際は顧客のニーズを把握

ユーザーニーズのイメージ

具体的にUSPを見つけるヒントとなる顧客のニーズを、全米の人気コンサルタントであるジェイ・エイブラハム氏が自身の著書で紹介しています。

他よりも長期、または広範囲にわたる保証

大幅な割引

他より優れたサービス

利便性

アドバイスとサポート

幅広い品ぞろえ

最高級の商品やサービス

迅速なサービス

このほか、競合にはない独自の強み

業界内で満たされていないニーズは何かを見極めることで、USPを見つけることができます。

しかし、USPは一度作ればずっと使い続けられるというものではありません。時代の流れや競合の動向によって、変更しなければならないこともあります。

また、USPは機能的な価値をメッセージにするため、競合他社に真似されやすい側面があります。そのため、ビジネスを成長・拡大させていくためには定期的にUSPの見直しが必要になるのです。

USPの成功事例

成功事例のイメージ

ドミノ・ピザ

ホットでフレッシュなピザを30分以内にお届けします。

もし30分以上かかったら、ピザの料金は頂きません。

ドミノ・ピザのUSPは世界的にも有名です。

ピザの宅配は当時、届く頃には冷めてしまっていることが当たり前でした。そこで、ドミノ・ピザは他のピザデリバリーが打ち出していない「30分以内に届かなければ無料」というインパクトのあるUSPを打ち出します。

このインパクトが功を奏し、ピザのデリバリーといえばドミノ・ピザと多くの人が口を揃えるほど有名になり、ピザデリバリー業界で急成長を遂げました。

ダイソン

吸引力が変わらないただ一つの掃除機

こちらも有名なUSPのひとつです。

吸引力は掃除機にとって無くてはならない機能です。その基本的な機能に集中して突き詰めることで、競合には真似できないUSPとなっています。

ニトリ

お、ねだん以上。ニトリ

インテリア小売業界大手であるニトリのUSPは、表示価格以上の価値があり、質の良い製品を提供するというものです。

「質の良いものが欲しいけれど、コストは抑えたい」という顧客のニーズにあわせたUSPを確立することで、店舗の数は年々増加しています。

M&M’s

お口でとろけて、手にとけない

チョコレート菓子のM&M’sのUSPは、手で持つと溶けてしまうというチョコレートの欠点に焦点を当てています。

チョコレートの常識を覆し、手も服も汚さずに安心して食べられるという画期的な商品の強みを打ち出しました。

まとめ

USPの定義やつくり方について解説してきました。

USPを打ち出すには、他社にはない自社の強みを明確にする必要があります。同時に、その独自の強みを引き立てるマーケティング施策を検討していかなければなりません。

最適なマーケティング施策を行うためにも、まずは顧客のニーズや競合他社のUSPをしっかりと調査した上で、USPを打ち出すことが重要です。競合が打ち出していない、顧客が求めているものを見つけることから始めてみましょう。

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